業界売上高トップ4
有価証券報告書 財務分析
<電子部品業界・・・第2回>
第2回分析テーマ・・・利益創出力
分析指標値:総資本経常利益率
売上高総利益率
売上高営業利益率
売上高当期純利益率
(各指標の説明はこちら)
【総資本税引前利益率】
〔総資本税引前利益率=税引前利益÷総資本(負債+純資産)〕
※4社とも、経常利益の代わりに税引前利益を用いています。
(IFRS等のため)
トップは村田製作所です。
過去2期連続で上昇し、2022.03期は15%強まで高まりました。
直近は下げましたが、4期間を通じて二桁を維持しており、他社と一線を画すレベルでの推移です。
2番手はTDKです。
やや上下動があるようですが、5%台を維持する動きになっています。
続いて京セラです。
当社も上下動があり、概ね4%台の推移となっています。
そしてニデックです。
2022.03期までは比較的良好なレベルでしたが、直近は前年から2ポイント以上低下しました。
【売上高総利益率】
〔売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益(粗利益)÷売上高〕
トップは村田製作所です。
過去2期連続で上昇していましたが、直近では低下しました。
ただし、2020および2021.03期を上回るレベルを維持しています。
2番手は京セラです。
2021.03期を除いて、27%台後半を維持する安定的な推移となっています。
続いてTDKです。
過去3期は30%弱の極めて安定した推移でしたが、直近は比較的大きく低下しています。
そしてニデックです。
2期連続の低下であり、直近では20%を割り込みました。
【売上高営業利益率】
〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕
トップは村田製作所です。
直近はやや大きめの低下度合いとなっています。
なお、長期構想「Vision2030」の中の「中期方針2024」において、営業利益率目標20%以上を掲げています。
2番手はTDKです。
直近は低下したものの、前年に次ぐレベルとなっています。
なお、2021~2023年度の中期経営計画「Value Creation 2023」において、営業利益率の目標値として12%以上を掲げています。
続いて京セラです。
やや上下動が見られます。
そしてニデックです。
直近では、前年から4.4ポイント低下しました。
【売上高当期純利益率】
〔売上高当期純利益率=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕
トップは村田製作所です。
過去2期連続は大きな上昇度合いでしたが、直近では低下しました。
ただし、それでも15%と高い水準になっています。
2番手は京セラです。
年度ごとに上下していますが、決して悪くないレベルを維持しています。
続いてTDKです。
過去2期連続で上昇していましたが、直近では低下しました。
ただし、前社同様に決して悪くないレベルです。
そしてニデックです。
今回述べてきた他の利益率指標と同様に、直近で大きく沈んでいます。
今回気になったのは
村田製作所の抜きんでた利益率の高さ
そしてニデックの直近における苦戦状況です。
今回の「利益創出力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。
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