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COLUMNSブログ「論語と算盤」

古の極

2024年7月17日

善く士たる者はたけからず。善く戰う者は怒らず。善く勝つ者はともにせず。善く人を用うる者は之が下となる。是を爭わざるの德と謂う。是を人の力を用うと謂う。是を天に配すと謂う。いにしえの極なり。〔善爲士章第六十八〕

(よき裁判官は、けっして残酷ではない。よき戦士は、けっして怒らない。よき勝利者は、何ものとも敵対しない。よく、うまく人を使う人は、自分が相手にへりくだる。

 これら四つの作用、これは争わないことの効用である。これは、うまく人の力を利用する道でもある。

 これは、天の働きと肩を並べるものである(自然にまかせておいて、しかもあらゆるものに力を発揮させる、それが天の作用)。これこそが、古来の最高の道である。)

<出典:『老子講義録 本田濟講述』読老會編 致知出版社>

 

 

 

 

天の働き

 

人なるものの最高の道

 

 

 

相手にへりくだることは、相手の心を動かします。

 

自分にとって好ましい言動を導き出すことができます。

 

その場の状況、相手との関係、相手の心のレベルなど、見定めた上でへりくだることが大切です。

 

 

勝負をうまく収める人は、相手と敵対はしません。

 

あくまで問題に焦点を当てます。

 

 

小さいことに腹を立て、争いを生むような人はやがて没落していくでしょう。

 

真の勝利者は、些細なことは見逃すものです。

 

人と人とで作り上げる社会、気に障るからといちいち文句を言うようでは、自らがなすべき役割ができなくなります。

 

 

法律でがんがらめにすること、それが社会の目的ではありません。

 

法律は手段であり、目的は平和な日々の実現です。

 

 

 

 

しかし、いまの世の中、まったく反対の方に向かっていませんか。

 

 

政治家は

立法の数を業績とし

法律はどんどん増えています

 

人々は

神経質になり

些細なことにも苛立ち

餓鬼がきのごとく他人を誹謗中傷します

 

何かにつけてハラスメントとされ

敵対関係が生み出されています

 

 

こうなってくると

 もはや天の働きから

  逸脱しているといえます

 

 

 

 

人々が互いに

謙虚に接し合う

美しい人間関係は

もはや過去の遺物か

 

 

 

 

人の心が淡白になってきています

 

 

誰もが

これで良いのかと不安なはず

 

 

生きづらい世の中

 だからといって

  一日一日を他人任せにしていては

   自らの命を単に消化していくだけ

 

 

 

自分は自分の主人公

世界でただひとりの

  自分を創っていく責任者

             (教育者:東井義雄)

 

 

 

正しい自分になる

 正しい心を持つ

  そう決めること

 

 

“ 決心 ” は

 「なりたい」というような

  “ 願望 ” とは一線を画します

 

 

“ 決心 ” は

 自分の日々の言動を

  変えるほどのインパクトがあってこそ

 

 

 

自分の心の中に耳を傾け

天の働きの

神髄を聴きとる