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COLUMNSブログ「論語と算盤」

電子部品業界-3

2023年12月11日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<電子部品業界・・・第3回>

 

 

3回分析テーマ・・・稼ぐ力

分析指標値:EBITDA    

         EBITDAマージン

    ROE

 

(各指標の説明はこちら

 

 

EBITDA

〔EBITDA=営業利益+償却費〕

 

 

 トップ村田製作所です。

営業利益の大きさが、他社との差になっていると言えます。

直前期の低下についても、営業利益が大きく低下したせいです。

 

 2番手はTDKです。

4社中唯一の3期連続の拡大です。

直前期では、営業利益と償却費ともに拡大しています。

 

 続いて京セラです。

直近2期連続の増大です。

ただし直前期は、償却費は増えたものの営業利益が減少しており、概ね横ばいになっています。

 

 そしてニデックです。

直前期で縮小しています。

これは営業利益の減少であり、償却費は増大しています。

 

 

EBITDAマージン

〔EBITDAマージン=EBITDA÷売上高〕

 

 トップ村田製作所です。

2022.03期には30%超まで上昇しましたが、直前期では5ポイント近く低下しています。

ただし、4期を通じて抜きん出たレベルとなっています。

 

 2番手はTDKです。

17%近辺での安定的な推移となっています。

 

 続いて京セラです。

上下動がありますが、10%台前半の範疇での推移です。

 

 そしてニデックです。

2期連続の低下であり、直前期では10%を割り込みました。

 

 

ROE

〔ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷{純資産-(新株予約権+非支配株主持分)}〕

 

 トップ村田製作所です。

過去2期連続で上昇していましたが、直前期は低下し、10%ギリギリという状態です。

当期純利益が、前年の80.8%まで減少したことが要因です。

 

 2番手はTDKです。

2022.03期は10%超まで上昇しましたが、直前期ではそれ以前のレベルまで低下してしまいました。

当社も当期利益の低下(前年比87.0%)が主因となっています。

なお、2021~2023年度の中期経営計画「Value Creation 2023」において、ROEの目標値として14%以上を掲げています。

 

 続いて京セラです。

この4期間は5%台かそれ以下という、他業種を含めても低めのレベルでの推移となっています。

なお、中期経営計画の2026年3月期目標として、ROE7.0%以上を掲げています。

 

 そしてニデックです。

2021と2022.3期は10%超でしたが、直前期で大きく低下しています。

親会社持分の資本が増える中、当期利益が前年の33.1%まで減少したせいです。

 

 

今回、特に気になったのは

各社が直前期において

概ね指標を下げている状態です。

 

 

今回の「稼ぐ力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「資本活用力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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