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COLUMNSブログ「論語と算盤」

ビール業界-2

2023年5月25日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<ビール業界・・・第2回>

 

 

2回分析テーマ・・・利益創出力 

分析指標値:総資本税引前利益率

    売上高総利益率

     売上高営業利益率

      売上高当期純利益率

 

※今回の4社はIFRSを採用しているため、経常利益ではなく税引前利益を用います。

(各指標の説明はこちら

 

 

総資本税引前利益率

〔総資本税引前利益率=税引前利益÷総資本(負債+純資産)〕

 

 トップキリンHDです。

直近で急激に上昇、4期間中での最大値になっています。

これは、総資本が微増する中、税引前利益が前年の2倍近くまで膨らんだためです。

 

 2番手はサントリーHDです。

4期間とも、4%台から5%のレベルで安定的に推移しています。

 

 続いてアサヒGHDです。

2020期は、総資本の急増と税引前利益の急減というダブルパンチで、大きく低下しました。

しかし、直近2期は4%超のレベルで安定的に推移しています。

 

 そしてサッポロHDです。

2020期は税引前損失であり、翌2021期で大きく挽回しましたが、直近ではまた低下しました。

不安定で、気の抜けない推移となっています。

 

 

売上高総利益率

〔売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益(粗利益)÷売上高〕

 

 トップは僅差でキリンHDです。

直近2期連続で上昇しています。

特に、直近は4期間中での最大値になっています。

 

 2番手はサントリーHDです。

3期連続の低下であり、特に直近は2ptという比較的大きな低下になっています。

 

 続いてアサヒGHDです。

30%台後半での安定的な推移といえますが、奇数年に上昇、偶数年に低下という傾向です。

 

 そしてサッポロHDです。

総じて低下傾向であり、特に直近では30%を割り込んでいます。

 

 

売上高営業利益率

〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕

 

 トップサントリーHDです。

10%以上をキープしていますが、推移としては低下傾向になっています。

 

 2番手はアサヒGHDです。

粗利益率と同じように、年度によって上下動しています。

 

 続いてキリンHDです。

粗利益率と同様、直近のレベルが4期間中で最大になっています。

 

 そしてサッポロHDです。

2020期は営業損失で、直近は黒字ながらも大きく低下するなど、全体的に不安定になっています。

 

 

売上高当期純利益率

〔売上高当期純利益率=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕

 

 トップアサヒGHDです。

既述の利益率と同様に当指標も上下動していますが、直近のレベルは良好といえます。

 

 2番手はキリンHDです。

直前期の急上昇により、トップに肉薄しました。

 

 続いてサントリーHDです。

直近2期連続で上昇しています。

 

 そしてサッポロHDです。

2021期を除いて、最終利益が赤黒瀬戸際と言える状況になっています。

 

 

今回、特に気になったのは、

サッポロHD不安定さと各指標の低さでした。

 

 

今回の「利益創出力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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