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COLUMNSブログ「論語と算盤」

水産業界-2

2023年2月2日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<水産業界・・・第2回>

 

2回分析テーマ・・・利益創出力(売上高利益率からみる収益性)

分析指標値:総資本経常利益率売上高総利益率、   

      売上高営業利益率売上高当期純利益率

 

(各指標の説明はこちら

 

 

総資本経常利益率

〔総資本経常利益率=経常利益÷総資本(負債+純資産)〕

 

 トップ日本水産です。

2期連続で低下していましたが、直前期で大きく上昇し、4期間での最高値になっています。

総資本は対前年106.4%の伸長ですが、経常利益が142.8%(324億円)と大きく拡大した結果です。

なお、長期ビジョン「Good Foods 2030」において、2024年度計画の経常利益を350億円としています。

 

 2番手は極洋です。

2期連続の上昇で、直前期は4期間での最高値になっています。

直近2期では、総資本の104.6%、112.1%という伸びに対して、経常利益は135.2%、141.5%(69億円)と大きく拡大しています。

なお、2024年3月期の目標として、経常利益65億円、経常利益率2%超を掲げています。

 

 続いてマルハニチロです。

2期連続の低下の後、直前期で大きく上昇4期間での最高値です。

総資本が数%の微増の中、直前期の経常利益は152.5%(276億円)と大きく拡大しました。

 

 そして横浜冷凍です。

2期連続での低下の後、直前期で上昇しており、4期間での最高値となっています。

4期間における総資本の変化がほとんどない中、直前期の経常利益は181.0%(50億円)と相当に大きく拡大しました。

 

 

売上高総利益率

〔売上高総利益率(粗利益率)=    

売上総利益(粗利益)÷売上高〕

 

 トップ日本水産です。

2期連続で低下した後、直前期ではやや上昇しました。

 

 2番手はマルハニチロです。

4期間とも13%台であり、概ね安定的かつやや上昇傾向で推移しています。

 

 続いて僅差で極洋です。

直近2期間は上昇しています。

 

 そして横浜冷凍です。

2期連続で上昇していましたが、直前期では低下してしまいました。

 

 

売上高営業利益率

〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕

 

 トップ日本水産です。

年度で交互に上下していますが、直前期は大きく上昇し、4期間での最高値になっています。

 

 2番手は横浜冷凍です。

2期連続でかなり低下しましたが、直前期は大きく上昇させ、4期間での最高値です。

 

 続いてマルハニチロです。

直近2期連続で上昇しており、直前期は4期間中での最高値となっています。

 

 そして極洋です。

直近2期で大きく上昇させ、4期間での最高値になっています。

なお、2024年3月期の目標として、営業利益率2%超(経常率と同率)を掲げています。

 

 

売上高当期純利益率

〔売上高当期純利益率=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕

 

 トップ横浜冷凍です。

直前期はやや落としていますが、4社の中では高いレベルになっています。

 

 2番手は日本水産です。

2期連続で上昇しており、着実に増やしてきています。

長期ビジョン「Good Foods 2030」において、2024年度計画の当期純利益を225億円としており、直前期は173億円となっています。

 

 続いて僅差でマルハニチロです。

2期連続で低下した後、直前期で大きく上昇しています。

 

 そして極洋です。

他の指標と同様に、直近2期で上昇しています。

 

 

今回、特に気になったのは

4社とも直前期の業績がかなり良化していることでした。

 

 

今回の「利益創出力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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