業界売上高トップ4
有価証券報告書 財務分析
<水産業界・・・第3回>
第3回分析テーマ・・・稼ぐ力
分析指標値:EBITDA、
EBITDAマージン、ROE
(各指標の説明はこちら)
【EBITDA】
〔EBITDA=営業利益+償却費〕
トップは日本水産です。
直前期は営業利益が大きく伸長したため、4期中の最高値まで拡大しています。
2番手はマルハニチロです。
当社も直前期の営業利益が伸長し、4期中の最高値となりました。
続いて横浜冷凍です。
営業利益は伸長しましたが、金額としては4社中で最少額です。
ただし、償却費が相対的に大きいことから、3番手に位置しています。
積極的な設備投資がうかがえます。
なお、「ヨコレイ事業ビジョン2030」において、EBITDAの目標を170億円としており、2023年度については目標110億円を掲げています。
そして極洋です。
営業利益は4社中3位ですが、償却費の額は最も少なくなっています。
EBITDAとしては2期連続で拡大となっており、今後が期待されます。
【EBITDAマージン】
〔EBITDAマージン=EBITDA÷売上高〕
トップは横浜冷凍です。
4社中で唯一の3期連続の上昇であり、10%に届く勢いです。
2番手は日本水産です。
総じて上昇傾向と捉えられます。
続いてマルハニチロです。
2期連続の上昇となっています。
そして極洋です。
当社も2期連続の上昇となっています。
【ROE】
〔ROE=親会社株主に帰属する当期純利益
÷{純資産-(新株予約権+非支配株主持分)}〕
トップは極洋です。
2020決算期で落ち込みましたが、それを除くと上昇傾向となっています。
また、直前期においては市場が求める10%ラインを超えてきています。
2番手はマルハニチロです。
2020決算期から2期連続で低下し、2021決算期はかなり低くなっていました。
ただし、直前期は当期純利益が前期の3倍ほどに高まったため、10%超のレベルにまで復元しています。
続いて日本水産です。
2期連続で低下していましたが、直前期では上昇しています。
10%近辺を底堅く推移している状態です。
なお、長期ビジョン「Good Foods 2030」において、2024年度計画をROE10.0%以上としています。
そして横浜冷凍です。
他の3社に比べると低空飛行となっています。
前回見た売上高当期純利益率は4社中トップでしたが、純資産(非支配株主持分除く)が大きいため、当指標が上昇しづらくなっています。
もっともそれが当社の意向と察せられ、そうであれば特段の問題はないと言えます。
今回、特に気になったのは、経営規模では大きくない
極洋と横浜冷凍の2社が良好な指標であった点です。
効率的な運営を意識されていることがうかがえます。
今回の「稼ぐ力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「資本活用力」を見ていきましょう。
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