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COLUMNSブログ「論語と算盤」

電子部品業界-2

2022年3月31日

電子部品業界の2回目です。

 

今回は、売上高利益率からみる収益性で「利益創出力」の分析です。

 

 

取り上げる指標は、総資本営業利益率売上高総利益率

売上高営業利益率売上高純利益率となります。

 

なお、各指標についての説明はこちらです。

 

 

総資本営業利益率

〔総資本営業利益率=営業利益÷総資本(負債+純資産)〕

 

 

 村田製作所他を引き離して独走している格好です。

2019決算期以降、10%以上をキープしています。

 

 日本電産は、2018決算期はトップでした。

その後、2期連続で約2ポイントずつ低下しましたが、直前期で反転、2ポイントの上昇となりました。

 

 TDK京セラは、2019決算期に上昇し、その後2期連続で低下しています。

 

 

売上高総利益率

〔売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益(粗利益)÷売上高〕

 

 

 村田製作所が、抜きん出たレベルで推移しています。

特に2019決算期以降、高レベルかつ安定的になっています。

 

 2番手はTDKです。

2期連続で上昇させたのち、直前期はほぼ横ばいになっています。

 

 続いて京セラです。

2019決算期で大きく持ち上げましたが、その後は2期連続でほぼ1ポイントずつ低下しています。

 

 日本電産の粗利益率は、他社との比較ではやや低い状態です

その中でも、直近2期はほぼ1ポイントずつ上昇させてきています

 

 

売上高営業利益率

〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕

 

 

 こちらの値も村田製作所トップとなります。

直前期では、概ね、粗利の半分が販管費残りの半分が営業利益という構成になっています。

 

 2番手は日本電産です。

2期連続で低下していましたが、直前期の営業利益額が前年の1.5倍近くまで増大したため、営業利益率も上昇しました。

 

 続いて、TDKです。

この4社の中では、安定的な推移になっています。

 

 京セラは、直前期に売上高が4.5%ダウンし、その影響もあって営業利益額が3割近く減少したため、この値も比較的大きく低下してしまいました

 

 

売上高純利益率

〔売上高当期純利益率=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕

 

 

 村田製作所トップであり、今回の指標は全てトップです。

最終利益率が14.5%ですから、他の3社と比較してもわかるように、相当に高いレベルです。

 

 2番手は日本電産です。

直前期の挽回が大きく値を上昇させました。

 

 続いて京セラ

営業利益以上の最終利益を生み出しています。

営業外の収益では金融収益が大きく(直前期457億円)、そのほとんどが㈱KDDIからの配当金(直前期では402億円)です。

 

 TDK4番目となりました。

直前期では上昇させていますので、今後に期待が持てそうです。

 

 

今回、特に気になったのは、村田製作所利益率の高さでした。

 

今回は以上です。

次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。

 

 

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