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有価証券報告書 財務分析
<ハウスメーカー業界・・・第5回>
第5回分析テーマ・・・資金力
分析指標値:
手元資金推移
手元流動性比率
手元資金有利子負債カバー率
総資本営業CF比率
売上高営業CF比率
(各指標の説明はこちら)
【手元資金推移】
〔手元資金=現金預金+有価証券(短期保有目的)〕
最大は飯田GHDです。
ただし、直近は前年から1,200億円強減少しています。
棚卸資産が1,400億円強増加したことも影響していると考えられます。
2番手は大和ハウスです。
直近は微増しました。
棚卸資産が5,300億円弱、売上債権1,600億円強と、ともに増加した割には、昨年レベルが維持されています。
続いて積水ハウスです。
2期連続、特に直近では1,800億円強と大きく減少しました。
棚卸資産が2,600億円強増加したことが影響していると考えられます。
そして住友林業です。
直近2期は1,000億円台を超えていますが、直近では110億円強の微減となりました。
棚卸資産が1,700億円強増加していますが、その影響は軽微のようです。
【手元流動性比率】
〔手元流動性比率=(現金・預金+有価証券)÷(年商÷365)〕
トップは飯田GHDです。
直近で比較的大きく低下しましたが、それでも月商で3ヵ月分近くのレベルです。
2番手は積水ハウスです。
比較的大きく低下しており、直近のレベルは2019・2020年度の半分以下となっています。
続いて住友林業です。
直近2期連続で低下しており、直近は月商ひと月分を下回りました。
そして大和ハウスです。
当社も2期連続の低下であり、2期連続でひと月分を下回っている状態です。
【手元資金有利子負債カバー率】
〔手元資金有利子負債カバー率=(現金・預金+有価証券)÷有利子負債〕
トップは飯田GHDです。
直近2期連続で低下しており、直近は実質無借金経営の状態ではなくなりました。
2番手は積水ハウスです。
2020年度まで実質無借金の状態でしたが、その後2期連続で低下しました。
続いて住友林業です。
直近では低下していますが、総じて安定した推移となっています。
そして大和ハウスです。
比較的緩やかな2期連続の低下ですが、直近では20%を切ってきています。
【総資本営業CF比率】
〔総資本営業CF比率=営業CF÷総資本〕
トップは積水ハウスです。
ただし、3期連続の低下となっています。
直近の営業CFは増えましたが、総資本の伸び率に僅かながら及びませんでした。
2番手は大和ハウスです。
直近2期連続の低下です。
総資本が3期連続で増える一方、営業CFは直近2期連続で減少しています。
続いて住友林業です。
直近で大きく低下しました。
総資本は3期連続で比較的大きく増加しており、他方営業CFは直近で大きく減少しています。
そして飯田GHDです。
2021年度で大きく低下しました。
直近の総資本は増えましたが、営業CFがマイナスになってしまいました。
【売上高営業CF比率】
〔売上高営業CF比率=営業CF÷売上高〕
トップは大和ハウスです。
ただし、営業CFが2期連続で減少したせいで、当指標も2期連続の低下となっています。
2番手は積水ハウスです。
当社も2期連続の低下ですが、直近の営業CFが前年より増えたため、当指標の低下度合いが抑制されました。
続いて住友林業です。
過去2期連続で上昇していましたが、直近は営業CFの減少により低下しました。
そして飯田GHDです。
この4期間では、売上高がある程度安定する中、営業CFが乱高下しています。
今回、特に気になったのは
各社の直近の値がほとんどの指標で
低下(悪化)している点です。
今回の「資金力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「投資力」を見ていきましょう。
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