業界売上高トップ4
有価証券報告書 財務分析
<自動車業界・・・第5回>
第5回分析テーマ・・・資金力
分析指標値
:手元資金推移
手元流動性比率
手元資金有利子負債カバー率
総資本営業CF比率
売上高営業CF比率
(各指標の説明はこちら)
【手元資金推移】
〔手元資金=現金預金+有価証券(短期保有目的)〕
最大はトヨタです。
10兆円台に乗るのも近い将来のように感じます。
2番手はホンダです。
3期連続で増大しています。
続いて日産です。
そしてスズキです。
【手元流動性比率】
〔手元流動性比率=(現金・預金+有価証券)÷(年商÷365)〕
トップはトヨタです。
ただし、2期連続で低下しています。
売上高の上昇以上に「現金及び現金同等物」は増えていますが、流動資産中の「その他の金融資産」が2期連続で大きく減少しています。
2番手はホンダです。
直近で低下していますが手元資金自体は前年比で増しています。
売上高の伸びが116.2%と大きかったことが影響しています。
続いてスズキです。
売上高が2期連続で大きく伸びる中、「現金及び預金」と「有価証券(流動資産)」はともに減少しています。
そして日産です。
2期連続で伸びる売上高に対して、手元資金の増加度合いはそれを下回っています。
【手元資金有利子負債カバー率】
〔手元資金有利子負債カバー率=(現金・預金+有価証券)÷有利子負債〕
トップはスズキです。
4期連続で100%超、つまり実質無借金経営の状態を続けています。
2番手はホンダです。
有利子負債の伸び率は総じて低く、直近では減少しています。
そのため当指標は3期連続で上昇しています。
続いてトヨタです。
2期連続で低下しています。
有利子負債の伸び率が手元資金のそれに勝っています。
そして日産です。
有利子負債は3期連続で減少しています。
手元資金の動きが指標値に反映されています。
【総資本営業CF比率】
〔総資本営業CF比率=営業CF÷総資本〕
トップはホンダです。
直近2期の営業CFの伸び率が相当に大きく、拡大し続ける総資本を上回っています。
2番手は日産です。
直近では上昇しました。
総資本と営業CF、ともに年度ごとの上下動が大きくなっています。
続いてスズキです。
日産と同様に、直近で上昇しています。
営業CFが拡大しており、良化の方向が感じられます。
そしてトヨタです。
4社中で唯一、直近で低下しています。
直近の営業CFが、前年比で8割ほどに留まったためです。
【売上高営業CF比率】
〔売上高営業CF比率=営業CF÷売上高〕
各社の推移に目立った点は無いので、解説は割愛します。
今回、特に気になったのは
ホンダの強さでした。
今回の「資金力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「投資力」を見ていきましょう。
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