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COLUMNSブログ「論語と算盤」

家電量販業界-4

2023年8月3日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<家電量販業界・・・第4回>

 

 

4回分析テーマ・・・資本活用力

分析指標値:総資本回転率  

      売上債権回収日数

      棚卸資産回転日数

  流動比率

    自己資本比率

 

(各指標の説明はこちら

 

 

総資本回転率

〔総資本回転率=売上高÷総資本〕

 

 トップエディオンです。

2期連続で低下した後、直近で上昇しています。

2回近くという値は他業種と比べても高い方であり、資本の活用度合いが良好と感じられます。

 

 2番手はビックカメラです。

2020期(2019年8月決算期)は2.2回超と高いレベルでしたが、その後は低下傾向となっています。

 

 続いてケーズHDです。

直近2期連続で低下しています。

 

 そしてヤマダHDです。

他の3社と乖離していますが、大雑把に他業種と比較すると平均的な水準といえます。

直近2期は連続で低下しました。

 

 

売上債権回収日数

〔売上債権回収日数=売上債権残高÷日商(売上高÷365)〕

 

 最短ケーズHDです。

2022決算期ではやや長期化して2週間分近くとなりましたが、直前期は短縮しています。

 

 2番手はビックカメラです。

直近は比較的大きく長期化し、4期中でも最長となっています。

 

 続いて僅差でエディオンです。

過去2期連続で長期化していましたが、直近では短縮化させています。

 

 そしてヤマダHDです。

2020期から毎期2日分程度、一本調子で長期化してします。

 

 

棚卸資産回転日数

〔棚卸資産回転日数=棚卸資産残高÷日商(売上高÷365)〕

 

 最短ビックカメラです。

1.5ヵ月分程度を維持しています。

 

 2番手はエディオンです。

3期連続の長期化となっています。

 

 続いてヤマダHDです。

4期とも90日前後、凡そ3ヵ月分の在庫を保有しています。

商品・製品在庫は逓減していますが、販売用不動産が近年では増加傾向です。

 

 そして僅差でケーズHDです。

売上高の減少も相まって2期連続で長期化し、その結果、2年前から1ヵ月分近く長期化した形です。

 

 

流動比率

〔流動比率=流動資産÷流動負債〕

 

 トップエディオンです。

3期連続の低下ですが、直近の低下度合いは抑制されました。

ただし、現金預金は2期連続で大きく減少しています。

 

 2番手はケーズHDです。

2022決算で大きく下げましたが、直近はほぼ前年並みの水準です。

当社も、直近の現金預金が前年の4割弱まで減少しています。

一方で、短期の有利子負債としての借入金が、2年前の4倍以上にまで膨らんでいます。

 

 続いてヤマダHDです。

3期連続で低下しています。

売上高が横ばいの中、既述の売上債権の長期化などにより、現金及び預金が2期連続で比較的大きく減少しています。

なお、短期の負債では借入金が増加しています。

 

 そしてビックカメラです。

2021期(2020年8月決算)で大きく上昇しましたが、その後2期連続で低下しました。

直近の現金預金は前年から2割近く減少しています。

 

 

自己資本比率

〔自己資本比率=自己資本÷総資本〕

 

 トップケーズHDです。

わずかですが、3期連続で低下しています。

 

 2番手はエディオンです。

直近2期連続で上昇しています。

 

 続いてヤマダHDです。

3期連続での低下となっています。

 

 そしてビックカメラです。

年度ごとに上下していますが、総じて低下傾向となっています。

 

 

今回、特に気になったのは、

エディオン良好さでした。

 

 

今回の「資本活用力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「資金力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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