業界売上高トップ4
有価証券報告書 財務分析
<家電量販業界・・・第4回>
第4回分析テーマ・・・資本活用力
分析指標値:総資本回転率
売上債権回収日数
棚卸資産回転日数
流動比率
自己資本比率
(各指標の説明はこちら)
【総資本回転率】
〔総資本回転率=売上高÷総資本〕
トップはエディオンです。
2期連続で低下した後、直近で上昇しています。
2回近くという値は他業種と比べても高い方であり、資本の活用度合いが良好と感じられます。
2番手はビックカメラです。
2020期(2019年8月決算期)は2.2回超と高いレベルでしたが、その後は低下傾向となっています。
続いてケーズHDです。
直近2期連続で低下しています。
そしてヤマダHDです。
他の3社と乖離していますが、大雑把に他業種と比較すると平均的な水準といえます。
直近2期は連続で低下しました。
【売上債権回収日数】
〔売上債権回収日数=売上債権残高÷日商(売上高÷365)〕
最短はケーズHDです。
2022決算期ではやや長期化して2週間分近くとなりましたが、直前期は短縮しています。
2番手はビックカメラです。
直近は比較的大きく長期化し、4期中でも最長となっています。
続いて僅差でエディオンです。
過去2期連続で長期化していましたが、直近では短縮化させています。
そしてヤマダHDです。
2020期から毎期2日分程度、一本調子で長期化してします。
【棚卸資産回転日数】
〔棚卸資産回転日数=棚卸資産残高÷日商(売上高÷365)〕
最短はビックカメラです。
1.5ヵ月分程度を維持しています。
2番手はエディオンです。
3期連続の長期化となっています。
続いてヤマダHDです。
4期とも90日前後、凡そ3ヵ月分の在庫を保有しています。
商品・製品在庫は逓減していますが、販売用不動産が近年では増加傾向です。
そして僅差でケーズHDです。
売上高の減少も相まって2期連続で長期化し、その結果、2年前から1ヵ月分近く長期化した形です。
【流動比率】
〔流動比率=流動資産÷流動負債〕
トップはエディオンです。
3期連続の低下ですが、直近の低下度合いは抑制されました。
ただし、現金預金は2期連続で大きく減少しています。
2番手はケーズHDです。
2022決算で大きく下げましたが、直近はほぼ前年並みの水準です。
当社も、直近の現金預金が前年の4割弱まで減少しています。
一方で、短期の有利子負債としての借入金が、2年前の4倍以上にまで膨らんでいます。
続いてヤマダHDです。
3期連続で低下しています。
売上高が横ばいの中、既述の売上債権の長期化などにより、現金及び預金が2期連続で比較的大きく減少しています。
なお、短期の負債では借入金が増加しています。
そしてビックカメラです。
2021期(2020年8月決算)で大きく上昇しましたが、その後2期連続で低下しました。
直近の現金預金は前年から2割近く減少しています。
【自己資本比率】
〔自己資本比率=自己資本÷総資本〕
トップはケーズHDです。
わずかですが、3期連続で低下しています。
2番手はエディオンです。
直近2期連続で上昇しています。
続いてヤマダHDです。
3期連続での低下となっています。
そしてビックカメラです。
年度ごとに上下していますが、総じて低下傾向となっています。
今回、特に気になったのは、
エディオンの良好さでした。
今回の「資本活用力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「資金力」を見ていきましょう。
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