業界売上高トップ4
有価証券報告書 財務分析
<建設業界・・・第1回>
鹿島建設株式会社
株式会社大林組
清水建設株式会社
大成建設株式会社
※4社とも3月決算です。
第1回分析テーマ・・・経営規模
分析実績値:売上高推移
営業利益推移
総資産推移
従業員数推移
【売上高推移】
トップは鹿島建設です。
直前期の売上高は、前期比115.0%の2兆3,916億円となりました。
2期連続で増大しています。
事業は次の5つのセグメントに分けられています。
▶ 土木事業:土木工事に関する事業
直前期の売上高・・・前期比111.0%の3,016億円
▶ 建築事業:建築工事に関する事業
直前期の売上高・・・前期比118.0%の1兆862億円
▶ 開発事業等:不動産開発全般、意匠・構造設計、エンジニアリング等
直前期の売上高・・・前期比85.8%の449億円
▶ 国内関係会社:国内建設資機材の販売、専門工事の請負等
直前期の売上高・・・前期比111.5%の3,526億円
▶ 海外関係会社:北米、欧州、アジア、大洋州等建設開発事業
直前期の売上高・・・前期比118.5%の7,392億円
なお「鹿島グループ中期経営計画(2021~2023)」の2024.03期における連結売上高目標を2兆5千億円程度としています。
2番手は大林組です。
直前期の売上高は、前期比103.2%の1兆9,839億円となりました。
2期連続で増大しています。
事業は次の6つのセグメントに分けられています。
▶ 国内建築事業
直前期の売上高・・・前期比99.7%の1兆564億円
▶ 海外建築事業
直前期の売上高・・・前期比115.1%の3,438億円
▶ 国内土木事業
直前期の売上高・・・前期比99.0%の3,434億円
▶ 海外土木事業
直前期の売上高・・・前期比115.9%の1,039億円
▶ 不動産事業
直前期の売上高・・・前期比137.2%の838億円
▶ その他
直前期の売上高・・・前期比78.6%の523億円
なお、「大林グループ中期経営計画2022」(2022より5カ年計画)における連結売上高目標を2兆円程度としています。
続いて清水建設です。
直前期の売上高は、前期比130.4%の1兆9,338億円となりました。
2期連続の増大であり、特に直前期の伸び率が大きくなっています。
事業は次の3つのセグメントに分けられています。
全セグメントで前期を上回っています。
▶ 当社建設事業
直前期の売上高・・・前期比121.3%の1兆4,390億円
▶ 当社投資開発事業
直前期の売上高・・・前期比106.8%の890億円
▶ その他:エンジニアリング事業、LCV事業、子会社事業等
直前期の売上高・・・前期比159.3%の5,684億円
最後は大成建設です。
直前期の売上高は、前期比106.4%の1兆6,427億円となりました。
2期連続の増大です。
事業は次の4つのセグメントに分けられています。
▶ 土木事業
直前期の売上高・・・前期比102.6%の4,528億円
▶ 建築事業
直前期の売上高・・・前期比111.5%の1兆1,172億円
▶ 開発事業
直前期の売上高・・・前期比90.4%の1,254億円
▶ その他
直前期の売上高・・・前期比106.7%の153億円
なお「中期経営計画(2021-2023)」における売上高目標を2兆円としています。
また「TAISEI VISION 2030」におけるグループ売上高目標を2.5兆円程度としています。
【営業利益推移】
トップは鹿島建設です。
直前期の営業利益は、前期比100.1%の1,235億円となりました。
2期連続で微減していましたが、直前期で増大しています
セグメントごとの実績は以下のとおりです。
▶ 土木事業:土木工事に関する事業
直前期の営業利益・・・前期比148.9%の293億円
▶ 建築事業:建築工事に関する事業
直前期の営業利益・・・前期比93.2%の466億円
▶ 開発事業等:不動産開発全般、意匠・構造設計、エンジニアリング等
直前期の営業利益・・・前期比63.7%の71億円
▶ 国内関係会社:国内建設資機材の販売、専門工事の請負等
直前期の営業利益・・・前期比106.9%の174億円
▶ 海外関係会社:北米、欧州、アジア、大洋州等建設開発事業
直前期の営業利益・・・前期比85.9%の227億円
2番手は大林組です。
直前期の営業利益は、前期比228.5%の938億円となりました。
2期連続での減少、特に2022期では急減しましたが、直前期で大きく盛り返しています。
セグメントごとの実績は以下のとおりです。
▶ 国内建築事業
直前期の営業利益・・・前期89億円の損失に対し343億円の利益
▶ 海外建築事業
直前期の営業利益・・・前期比632.9%の51億円
▶ 国内土木事業
直前期の営業利益・・・前期比91.1%の217億円
▶ 海外土木事業
直前期の営業利益・・・前期比168.2%の34億円
▶ 不動産事業
直前期の営業利益・・・前期比132.0%の269億円
▶ その他
直前期の営業利益・・・前期比76.8%の21億円
なお、「大林グループ中期経営計画2022」(2022より5カ年計画)における連結営業利益目標を1,000億円以上としています。
続いて大成建設です。
直前期の営業利益は、前期比57.0%の547億円となりました。
3期連続で急激に減少しています。
セグメントごとの実績は以下のとおりです。
▶ 土木事業
直前期の営業利益・・・前期とほぼ同等の478億円
▶ 建築事業
直前期の営業利益・・・前期338億円の利益に対し66億円の損失
▶ 開発事業
直前期の営業利益・・・前期比127.5%の169億円
▶ その他
直前期の営業利益・・・前期比109.8%の16億円
なお「中期経営計画(2021-2023)」における営業利益目標を1,400億円としています。
そして清水建設です。
直前期の営業利益は、前期比121.0%の546億円となりました。
2期連続で急激に減少していましたが、直前期で増大しています。
セグメントごとの実績は以下のとおりであり、営業利益に調整を加えたセグメント利益での表記になっています。
▶ 当社建設事業
直前期のセグメント利益・・・前期比85.6%の486億円
▶ 当社投資開発事業
直前期のセグメント利益・・・前期比79.7%の381億円
▶ その他:エンジニアリング事業、LCV事業、子会社事業等
直前期のセグメント利益・・・前期比129.8%の180億円
【総資産推移】
最大は鹿島建設です。
直前期の拡大度合いが大きく、トップになりました。
2番手は大林組です。
3期連続で拡大しています。
続いて清水建設です。
3期連続の拡大であり、直近2期の度合いが大きくなっています。
そして大成建設です。
4社の中では拡大度合いが小さめとなっています。
【従業員数推移】
最大なのは清水建設です。
2022.03期に大きく増員し、直近もそのレベルを維持しています。
2番手は鹿島建設です。
極端な動きはなく、3期連続の増員となっています。
続いて大林組です。
当社も3期連続で徐々に増員しています。
そして大成建設です。
他社とは相違しており、直近2期連続での減員です。
今回の「経営規模」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は「利益創出力」を見ていきましょう。
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