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COLUMNSブログ「論語と算盤」

建設業界-1

2023年7月3日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<建設業界・・・第1回>

 

 

鹿島建設株式会社

株式会社大林組 

清水建設株式会社

大成建設株式会社

※4社とも3月決算です。

 

 

1回分析テーマ・・・経営規模

分析実績値:売上高推移  

     営業利益推移

    総資産推移

     従業員数推移

 

 

売上高推移

 

 トップ鹿島建設です。

直前期の売上高は、前期比115.0%の2兆3,916億円となりました。

2期連続で増大しています。

 事業は次の5つのセグメントに分けられています。

  土木事業:土木工事に関する事業

  直前期の売上高・・・前期比111.0%の3,016億円

  建築事業:建築工事に関する事業

  直前期の売上高・・・前期比118.0%の1兆862億円

  開発事業等:不動産開発全般、意匠・構造設計、エンジニアリング等

  直前期の売上高・・・前期比85.8%の449億円

  国内関係会社:国内建設資機材の販売、専門工事の請負等

  直前期の売上高・・・前期比111.5%の3,526億円

  海外関係会社:北米、欧州、アジア、大洋州等建設開発事業

  直前期の売上高・・・前期比118.5%の7,392億円

 なお「鹿島グループ中期経営計画(2021~2023)」の2024.03期における連結売上高目標を2兆5千億円程度としています。

 

 

 2番手は大林組です。

直前期の売上高は、前期比103.2%の1兆9,839億円となりました。

2期連続で増大しています。

 事業は次の6つのセグメントに分けられています。

  国内建築事業

  直前期の売上高・・・前期比99.7%の1564億円

  海外建築事業

  直前期の売上高・・・前期比115.1%の3,438億円

  国内土木事業

  直前期の売上高・・・前期比99.0%の3,434億円

  海外土木事業

  直前期の売上高・・・前期比115.9%の1,039億円

  不動産事業

  直前期の売上高・・・前期比137.2%の838億円

  その他

  直前期の売上高・・・前期比78.6%の523億円

 なお、「大林グループ中期経営計画2022」(2022より5カ年計画)における連結売上高目標を2兆円程度としています。

 

 

 続いて清水建設です。

直前期の売上高は、前期比130.4%の1兆9,338億円となりました。

2期連続の増大であり、特に直前期の伸び率が大きくなっています。

 事業は次の3つのセグメントに分けられています。

全セグメントで前期を上回っています。

  当社建設事業

  直前期の売上高・・・前期比121.3%の1兆4,390億円

  当社投資開発事業

  直前期の売上高・・・前期比106.8%の890億円

  その他:エンジニアリング事業、LCV事業、子会社事業等

  直前期の売上高・・・前期比159.3%の5,684億円

 

 

 最後は大成建設です。

直前期の売上高は、前期比106.4%の1兆6,427億円となりました。

2期連続の増大です。

 事業は次の4つのセグメントに分けられています。

  土木事業

  直前期の売上高・・・前期比102.6%の4,528億円

  建築事業

  直前期の売上高・・・前期比111.5%の1兆1,172億円

  開発事業

  直前期の売上高・・・前期比90.4%の1,254億円

  その他

  直前期の売上高・・・前期比106.7%の153億円

 なお「中期経営計画(2021-2023)」における売上高目標を2兆円としています。

 また「TAISEI VISION 2030」におけるグループ売上高目標を2.5兆円程度としています。

 

 

営業利益推移

 

 トップ鹿島建設です。

直前期の営業利益は、前期比100.1%の1,235億円となりました。

2期連続で微減していましたが、直前期で増大しています

 セグメントごとの実績は以下のとおりです。

  土木事業:土木工事に関する事業

  直前期の営業利益・・・前期比148.9%の293億円

  建築事業:建築工事に関する事業

  直前期の営業利益・・・前期比93.2%の466億円

  開発事業等:不動産開発全般、意匠・構造設計、エンジニアリング等

  直前期の営業利益・・・前期比63.7%の71億円

  国内関係会社:国内建設資機材の販売、専門工事の請負等

  直前期の営業利益・・・前期比106.9%の174億円

  海外関係会社:北米、欧州、アジア、大洋州等建設開発事業

  直前期の営業利益・・・前期比85.9%の227億円

 

 

 2番手は大林組です。

直前期の営業利益は、前期比228.5%の938億円となりました。

2期連続での減少、特に2022期では急減しましたが、直前期で大きく盛り返しています。

 セグメントごとの実績は以下のとおりです。

  国内建築事業

  直前期の営業利益・・・前期89億円の損失に対し343億円の利益

  海外建築事業

  直前期の営業利益・・・前期比632.9%の51億円

  国内土木事業

  直前期の営業利益・・・前期比91.1%の217億円

  海外土木事業

  直前期の営業利益・・・前期比168.2%の34億円

  不動産事業

  直前期の営業利益・・・前期比132.0%の269億円

  その他

  直前期の営業利益・・・前期比76.8%の21億円

 なお、「大林グループ中期経営計画2022」(2022より5カ年計画)における連結営業利益目標を1,000億円以上としています。

 

 

 続いて大成建設です。

直前期の営業利益は、前期比57.0%の547億円となりました。

3期連続で急激に減少しています。

 セグメントごとの実績は以下のとおりです。

  土木事業

  直前期の営業利益・・・前期とほぼ同等の478億円

  建築事業

  直前期の営業利益・・・前期338億円の利益に対し66億円の損失

  開発事業

  直前期の営業利益・・・前期比127.5%の169億円

  その他

  直前期の営業利益・・・前期比109.8%の16億円

 なお「中期経営計画(2021-2023)」における営業利益目標を1,400億円としています。

 

 

 そして清水建設です。

直前期の営業利益は、前期比121.0%の546億円となりました。

2期連続で急激に減少していましたが、直前期で増大しています。

 セグメントごとの実績は以下のとおりであり、営業利益に調整を加えたセグメント利益での表記になっています。

  当社建設事業

  直前期のセグメント利益・・・前期比85.6%の486億円

  当社投資開発事業

  直前期のセグメント利益・・・前期比79.7%の381億円

  その他:エンジニアリング事業、LCV事業、子会社事業等

  直前期のセグメント利益・・・前期比129.8%の180億円

 

 

総資産推移

 

 最大鹿島建設です。

直前期の拡大度合いが大きく、トップになりました。

 

 2番手は大林組です。

3期連続で拡大しています。

 

 続いて清水建設です。

3期連続の拡大であり、直近2期の度合いが大きくなっています。

 

 そして大成建設です。

4社の中では拡大度合いが小さめとなっています。

 

 

従業員数推移

 

 最大なのは清水建設です。

2022.03期に大きく増員し、直近もそのレベルを維持しています。

 

 2番手は鹿島建設です。

極端な動きはなく、3期連続の増員となっています。

 

 続いて大林組です。

当社も3期連続で徐々に増員しています。

 

 そして大成建設です。

他社とは相違しており、直近2期連続での減員です。

 

 

今回の「経営規模」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

今回は以上です。

 

次回は「利益創出力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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