業界売上高トップ4
有価証券報告書 財務分析
<食品業界・・・第3回>
第3回分析テーマ・・・稼ぐ力
分析指標値:EBITDA
EBITDAマージン
ROE
(各指標の説明はこちら)
【EBITDA】
〔EBITDA=営業利益+償却費〕
トップは味の素です。
3期連続で拡大しています。
営業利益の大きさもさることながら、直前期では償却費も増しています。
2番手は明治HDです。
2期連続で拡大しましたが、直前期でやや大きく下げました。
続いて日本ハムです。
2期連続で拡大しましたが、直前期ではやや減少しています。
そして山崎製パンです。
2期連続で下げたのち、直前期で盛り返しました。
営業利益よりも償却費の貢献度合いが大きくなっています。
【EBITDAマージン】
〔EBITDAマージン=EBITDA÷売上高〕
トップは味の素です。
前述の金額ベースでは上昇していますが、この売上高比では直近で微かに低下しています。
2番手は明治HDです。
前述の金額では下げたものの、売上高が低下した影響もあり当指標は3期連続で上昇しています。
続いて日本ハムです。
金額ベースと同様の動きであり、直前期で低下しています。
そして山崎製パンです。
直前期は前年から横ばいですが、推移としては低下傾向に映ります。
【ROE】
〔ROE=親会社株主に帰属する当期純利益
÷{純資産-(新株予約権+非支配株主持分)}〕
トップは明治HDです。
4期を通じて10.0%以上であり、特に直前期は13.0%とかなり良好なレベルです。
なお、「明治グループ2026ビジョン」におけるROEの目標を「10%以上を維持」としており、2023年度(2024決算期)目標値として11%以上を掲げています。
2番手は味の素です。
2020年度で極めて大きく上昇させており、直前期でもさらに高めています。
続いて日本ハムです。
直近の2期連続の上昇度合いはかなり高くなっています。
なお、「中期経営計画2023」における2023年度の目標として、ROE8.0%以上を掲げています。
そして山崎製パンです。
2期連続での低下の後、直前期で上昇しましたが、4期を通じて低位なレベルに留まっています。
なお、連結ROEを重要な経営指標と位置付けており、5%以上の達成目指して取り組むとしています。
今回、特に気になったのは、
山崎製パンの稼ぐ力が高まっていないことです。
今回の「稼ぐ力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「資本活用力」を見ていきましょう。
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