Loading

COLUMNSブログ「論語と算盤」

食品業界-4

2023年3月23日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<食品業界・・・第4回>

 

 

4回分析テーマ・・・資本活用力

分析指標値:総資本回転率  

      売上債権回収日数

      棚卸資産回転日数

  流動比率

    自己資本比率

 

(各指標の説明はこちら

 

 

総資本回転率

〔総資本回転率=売上高÷総資本〕

 

 トップ山崎製パンです。

4社中最も少ない総資本であり、効率的に活用して売上高を上げていると言えます。

わずかですが低下傾向です。

 

 2番手は日本ハムです。

3期連続の低下となっています。

売上高が上下する中、総資本の増加度合いが大きくなっています。

 

 続いて明治HDです。

直近2期連続で低下しています。

総資本が増加する中、相反して売上高が大きく低下した影響です。

 

 そして味の素です。

4社中最大の総資本であり、よほど売上高を拡大しないと、当比率は上がりづらい状態です。

 

 

売上債権回収日数

〔売上債権回収日数=売上債権残高÷日商(売上高÷365)〕

 

 最短なのは山崎製パンです。

この4期間は40日前後の推移で安定しています。

 

 2番手は日本ハムです。

2019年度で大きく短縮しましたが、その後徐々に長期化しています。

 

 続いて味の素です。

3期連続の短縮であり、特に直近2期大きい度合いで短縮化しています。

また、直前期は売上高が拡大する中での短縮となっています。

 

 そして明治HDです。

直近2期は長期化してます。

売上高が減少する中での長期化であり、資金繰り的に窮屈になりやすい傾向です。

 

 

棚卸資産回転日数

〔棚卸資産回転日数=棚卸資産残高÷日商(売上高÷365)〕

 

 最短なのは山崎製パンです。

他の3社と大きな差があり、この4期間は10日未満となっています。

かすかですが、3期連続で長期化しています。

 

 2番手は日本ハムです。

1ヵ月強程度であり、当社も僅かながら長期化傾向です。

 

 続いて明治HDです。

3期連続での長期化であり、直近は2ヵ月分を超えてきました。

 

 そして味の素です。

直近2期は比較的大きく長期化しています。

 

 

流動比率

〔流動比率=流動資産÷流動負債〕

 

 トップ味の素です。

2019年度は、短期の有利子負債を増やしたことから当比率が低下しました。

しかし、直近2期は徐々に上昇させてきています。

 

 2番手は明治HDです。

過去2期連続で上昇させましたが、直近では短期の有利子負債が若干増加したため低下しました。

 

 続いて日本ハムです。

直近は2期連続で低下しています。

 

 そして山崎製パンです。

3期連続で上昇させてきています。

 

 

自己資本比率

〔自己資本比率=自己資本÷総資本〕

 

 トップ明治HDです。

3期連続で上昇させており、直近では60%台を超えてきました。

 

 2番手は日本ハムです。

50%台前半での安定的な推移になっています。

 

 続いて味の素です。

直近2期連続で上昇させており、次期は50%を超える勢いです。

 

 そして山崎製パンです。

45%前後での安定的な推移となっています。

 

 

今回、特に気になったのは、

山崎製パン良好な資本活用でした。

 

 

今回の「資本活用力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「資金力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

※当サイトの「注意・免責事項」ご確認ください。