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有価証券報告書 財務分析
<電子部品業界・・・第3回>
第3回分析テーマ・・・稼ぐ力
分析指標値:EBITDA、EBITDAマージン、ROE
(各指標の説明サイトはこちら)
【EBITDA】
〔EBITDA=営業利益+償却費〕
トップは村田製作所です。
3期連続の拡大であり、またしても他社と次元を異にしているようなレベルです。
償却費が占める割合はやや低めであり、直前期の拡大要因は営業利益の増大です。
2番手はTDKです。
3期連続の拡大であり、直前期の拡大度合いが高くなっています。
償却費の占める割合が大きく、事業拡大に向けた勢いが感じられます。
続いて京セラです。
2021.03期は低下したものの、直前期で大きく拡大しました。
直前期では、償却費も増えていますが、2倍以上に増大した営業利益が貢献しています。
そして僅差で日本電産です。
2期連続の拡大となっています。
営業利益と償却費、ともに増大しています。
【EBITDAマージン】
〔EBITDAマージン=EBITDA÷売上高〕
トップは村田製作所です。
営業利益が大きく、売上高に占めるEBITDAの割合も極めて高くなっています。
さらに、そのレベルは他社に比して相当に高く、加えて3期連続での上昇というすこぶる良好な状態と言えます。
2番手はTDKです。
派手な動きはありませんが、安定的に3期連続の上昇となっています。
続いて京セラです。
直前期では大きく上昇し、15%超のレベルになっています。
そして日本電産です。
15%前後での推移となっていますが、直近は低下しました。
【ROE】
〔ROE=親会社株主に帰属する当期純利益
÷{純資産-(新株予約権+非支配株主持分)}〕
トップは村田製作所です。
4期を通じて10%を超える推移を見せており、充分に望ましいレベルと言えます。
2番手は日本電産です。
直近2期は10%超ですが、直前期は低下しており、今期以降の動向が気になります。
続いてTDKです。
2期連続の上昇であり、直近では10%超のレベルに乗せてきています。
そして京セラです。
直近は上昇しましたが、他の3社に比べてやや低位での推移となっています。
今回、特に気になったのは、
前回同様に村田製作所の圧倒的な強さと、
TDKの安定的かつ今後を期待させる推移でした。
今回の「稼ぐ力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「資本活用力」を見ていきましょう。
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