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有価証券報告書 財務分析
<オフィス家具業界・・・第5回>
第5回分析テーマ・・・資金力
分析指標値:手元資金推移、手元流動性比率、
手元資金有利子負債カバー率、
総資本営業CF比率、売上高営業CF比率
(各指標の説明サイトはこちら)
【手元資金推移】
〔手元資金=現金預金+有価証券(短期保有目的)〕
トップはコクヨです。
2期連続の拡大であり、他を圧倒する規模になっています。
2番手はオカムラです。
2期連続で拡大していましたが、直近ではやや減少しました。
続いて内田洋行です。
特需の2ヵ年は拡大しましたが、直近は比較的大きく減少しました。
そしてイトーキです。
170億円前後での推移となっています。
【手元流動性比率】
〔手元流動性比率
=(現金・預金+有価証券)÷(年商÷365)〕
トップはやはりコクヨです。
直近では月商4ヶ月分に迫る勢いです。
2番手はオカムラです。
直近は比較的大きく低下しましたが、月商2ヶ月分程度の保有であり安全圏と言えます。
続いて、イトーキです。
月商2ヶ月分弱を安定的に保有しています。
そして内田洋行です。
直近は1.5ヶ月分程度であり、特段の懸念事項もないでしょう。
【手元資金有利子負債カバー率】
〔手元資金有利子負債カバー率
=(現金・預金+有価証券)÷有利子負債〕
トップは内田洋行です。
直近の手元資金は3番目の規模でしたが、4期間を通じて有利子負債が43億円台という圧倒的な少なさゆえです。
2番手は僅差でコクヨです。
手元資金の潤沢さに加え、有利子負債も年々減少して直近では150億円を切っています。
続いてオカムラです。
充分な実質無借金経営の状態です。
3番手になってはいますが、現預金を遊ばせないという観点からは資金効率が良いと言えます。
そしてイトーキです。
唯一、実質無借金ではありません。
ただし、資金効率としては良好と判断できないわけではありません。
【総資本営業CF比率】
〔総資本営業CF比率=営業CF÷総資本〕
トップはコクヨです。
2期連続の上昇であり、直近は4社中で唯一の上昇となっています。
2年連続の3位でしたが、上位2社が大きく低下しました。
2番手はイトーキです。
過去の3期は最下位であり、加えて直近も下げましたが、上位2社が大きく低下しました。
続いてオカムラです。
直近は、総資本が前年比103.1%と微増し、営業CFは19.8%と大きく減少しました。
この結果、4期中での最低値になっています。
そして内田洋行です。
直近は20ポイント近く下がりマイナス値になりました。
総資本は前年比91.9%と減少しましたが、営業CFがマイナス値になったことが主因です。
【売上高営業CF比率】
〔売上高営業CF比率=営業CF÷売上高〕
トップはコクヨです。
2期連続の上昇で、良好な推移と言えます。
相対的には、上位2社の大きな低下による浮上となりました。
2番手はイトーキです。
直近では低下しましたが、上位2社の大きな低下で2位となりました。
続いてオカムラです。
売上高は前年比106.8%であり、営業CFは前述のように極端に縮小しました。
そして内田洋行です。
売上高は前年比76.2%と大きく下げ、加えて営業CFが前述のようにマイナスになってしまいました。
今回、特に気になったのは、
コクヨの圧倒的な資金量でした。
今回の「資金力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「投資力」を見ていきましょう。
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