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COLUMNSブログ「論語と算盤」

精密機械業界-5

2022年10月31日

精密機械業界の5回目です。

 

今回は、「資金力」の分析です。

 

 

取り上げる指標は、手元資金推移手元流動性比率

手元資金有利子負債カバー率

総資本営業CF比率売上高営業CF比率となります。

 

なお、各指標についての説明はこちらです。

 

 

手元資金推移

〔手元資金=現金預金+有価証券(短期保有目的)〕

 

 トップHOYAです。

3期連続で拡大しています。

 

 2番手はニコンです。

2021期まではトップでした。

直近2期連続で拡大しています。

 

 続いてオリンパスです。

3期連続の拡大であり、その度合いも相当に大きくなっています

 

 そしてテルモです。

3期連続の拡大ですが、直前期はやや勢いが落ちています。

 

 

手元流動性比率

〔手元流動性比率=(現金・預金+有価証券)÷(年商÷365)〕

 

 トップニコンです。

4期とも日商で200日以上の手元資金を有しています。

直前期はやや低下したものの、月商の8ヶ月分以上と極めて高い流動性です。

 

 2番手はHOYAです。

3期連続の上昇であり、直前期では月商の8ヶ月分近くとなりました。

上昇度合いも安定しています。

 

 続いてオリンパスです。

3期連続の上昇であり、直前期では月商の4ヶ月分程度となっています。

 

 そしてテルモです。

直前期は低下しましたが、それでも月商の3ヶ月半程度となっています。

 

 

手元資金有利子負債カバー率

〔手元資金有利子負債カバー率        

      =(現金・預金+有価証券)÷有利子負債〕

 

 トップHOYAです。

値が高すぎてグラフに表わせていません

当然、実質無借金経営の状態にあります。

2019決算期においては、有利子負債合計の100倍以上の手元資金を有していました。

2020決算期に大きく低下しましたが、その後は上昇傾向になっています。

直前期では、有利子負債合計の20倍近くの手元資金となっています。

 

 2番手はニコンです。

4期間とも200%台後半から300%であり、余裕ある実質無借金経営の状態です。

 

 続いてテルモです。

3期連続で上昇しており、あと一歩で実質無借金経営という状況です。

 

 そしてオリンパスです。

直近2期連続で上昇させました。

4社中4位であり、実質無借金経営でもありませんが、至って自然なレベルと考えられます。

如何せん、トップ2社のレベルが高すぎます。

 

 

総資本営業CF比率

〔総資本営業CF比率=営業CF÷総資本〕

 

 トップHOYAです。

20%近辺での推移であり、高レベルかつ安定的です。

 

 2番手はオリンパスです。

2020決算期からの3期間は10%以上の高い推移となっています。

 

 続いてテルモです。

4期間とも図ったように9%台を維持しており、安定しています。

 

 そしてニコンです。

手元資金の多さの割には、それほど高い比率ではありません

 

 

売上高営業CF比率

〔売上高営業CF比率=営業CF÷売上高〕

 

 トップHOYAであり、30%台をうかがう相当に高いレベルを維持しています。

 

 2番手がテルモであり、3期連続の上昇で安定的です。

 

 続いてオリンパスであり、20%近くと高いレベルです。

 

 そしてニコンですが、売上高比率でなら直前期の値は良好と言えます。

 

 

今回、特に気になったのは、

前回同様にHOYA資金力の強さ

そしてニコン手元資金の潤沢さでした。

 

 

今回の「資金力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「投資力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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