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COLUMNSブログ「論語と算盤」

精密機械業界-4

2022年10月27日

精密機械業界の4回目です。

 

今回は、「資本活用力」の分析です。

 

 

取り上げる指標は、総資本回転率売上債権回収日数、  

  棚卸資産回転日数流動比率自己資本比率となります。

 

なお、各指標についての説明はこちらです。

 

 

総資本回転率

〔総資本回転率=売上高÷総資本〕

 

 トップHOYAです。

2020期と2021期は、ともに売上高伸長率以上に総資本の伸びが大きくなりました。

総資本のうちでは、有利子負債よりも純資産の伸びが大きくなっています。

ただし直前期では、純資産の拡大も大きかったのですが、売上高はそれ以上に増大しています。

 

 2番手はオリンパスです。

2020期と2021期ともに売上高が減少する中、総資本は3期連続で2ケタ程度拡大しています。

この2期における総資本では、有利子負債の増大が中心となっています。

直前期売上高が大きく増大したことから、当指標が高まりました。

 

(上記2社の推移は似かよった形になっています。)

 

 続いてニコンです。

2020期と2021期はともに総資本が減少していますが、売上高はそれ以上に低下しました。

直前期では、ともに前期比で増大しましたが、売上高の増大度合いが大きくなっています。

 

 そしてテルモです。

当社も2期連続の低下の後、直前期で上昇させています。

直前期では、有利子負債が減少し、純資産が大きく増えています

 

 

売上債権回収日数

〔売上債権回収日数=売上債権残高÷日商(売上高÷365)〕

 

 最も短期間なのはニコンです。

ただし、やや長期化傾向にあるようで、直前期はこの4期間中で最長となっています。

 

 2番目に短期間なのはテルモです。

直前期までは70日台後半でしたが、直前期は6日間ほど短縮しています。

 

 続いてHOYAです。

2021期に大幅に長期化し、直前期で抑制したような形になっています。

 

 そしてオリンパスです。

やはり、2021期で長期化した後、直前期で抑制しています。

 

(こちらの指標についても、上記2社の推移が似かよっています。)

 

 

棚卸資産回転日数

〔棚卸資産回転日数=棚卸資産残高÷日商(売上高÷365)〕

 

 最も短期間なのはHOYAです。

50日前後での推移となっています。

 

 2番目に短期間なのはオリンパスです。

直前期は2020期や2021期から10日前後短縮しています。

 

 続いてテルモです。

やや長期化傾向のようであり、直近2期間は100日超の推移となっています。

 

 そしてニコンです。

2021期には200日に届きそうな勢いでしたが、直前期では削減しています。

 

 

流動比率

〔流動比率=流動資産÷流動負債〕

 

 トップHOYAです。

総じて400%以上という状況が続いています。

 

 2番手はテルモです。

直近2期は上昇傾向になっています。

 

 続いてニコンです。

200%超のレベルを維持しており、直近2期間は上昇しています。

 

 そしてオリンパスです。

直近2期間は上昇傾向にあります。

 

 

自己資本比率

〔自己資本比率=自己資本÷総資本〕

 

 トップHOYAです。

80%台での推移を維持しており、極めて高いレベルと言えます。

 

 2番手はテルモです。

2期連続で上昇しており、70%に乗せるような勢いです。

 

 続いてニコンです。

50%台前半での推移でしたが、直前期ではやや上昇しました。

 

 そしてオリンパスです。

2期連続での低下の後、直前期では上昇しています。

 

 

今回、特に気になったのはHOYA安定性です。

 

今回の「資本活用力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「資金力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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