ドラッグストア業界の3回目です。
今回は、「稼ぐ力」の分析です。
取り上げる指標は、
EBITDA、EBITDAマージン、ROEとなります。
なお、各指標についての説明はこちらです。
【EBITDA】
〔EBITDA=営業利益+償却費〕
トップはウエルシアHDです。
3期連続の拡大であり、4社中で唯一、直前期でも拡大させています。
過去3期間は2位でしたが、直前期でトップに立ちました。
2番手はツルハHDです。
トップを維持してきましたが、直前期で大きく低下しました。
償却費は増しており、営業利益の減少が響いています。
続いてコスモス薬品です。
2期連続で拡大していましたが、直前期で低下しました。
そして、僅差でサンドラッグです。
直前期で低下しましたが、償却費は比較的大きく増えています。
【EBITDAマージン】
〔EBITDAマージン=EBITDA÷売上高〕
トップはサンドラッグです。
しかしながら3期連続の低下であり、直前期は7%台を下回ってしまいました。
現状では、2位との差は比較的開いています。
2番手はウエルシアHDです。
過去3期は最下位でした。
直前期、EBITDA自体は前述のように拡大しましたが、売上高比で見るマージン率では低下しています。
続いてツルハHDです。
3期連続の低下となっており、直前期の低下度合いは大きめです。
そしてコスモス薬品です。
2期連続で上昇していましたが、直前期で比較的大きく低下しました。
【ROE】
〔ROE=親会社株主に帰属する当期純利益
÷{純資産-(新株予約権+非支配株主持分)}〕
トップはウエルシアHDです。
2期連続で上昇となった2021決算期の15.6%という値は高いレベルです。
しかし、直前期は低下しました。
当期純利益が微減し、純資産が前年比で115.3%と大きく増したことが要因です。
2番手はコスモス薬品です。
過去3期はトップであり、かつ相当に高いレベルでした。
ただし、直前期はマイナス3.7ポイントと大きく下げてしまいました。
続いてサンドラッグです。
3期連続で低下しています。
直前期ではギリギリ10%台となっています。
そしてツルハHDです。
3期連続の低下であり、直近2期の低下幅が大きくなっています。
直前期では10%を下回ってしまいました。
ROEは、10%が良好さを示す一つの目安であり、4社とも低下傾向とは言え、現状においては概ね良好と判断されるでしょう。
今回、特に気になったのは、
ウエルシアHDの力強さでした。
今回の「稼ぐ力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「資本活用力」を見ていきましょう。
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