明白簡易、此の四字は之を行ふ終身なるべし。心機を役し、事端を擾る、是れ自ら劇網に投ずるなり〔應務〕
(事を行うには生涯明白簡易という四字を実行しなければならない。徒に心の働きを疲れさせ、事の端々をみだるのは、自らを煩劇という網の中に投ずるものである。)
<出典:『呻吟語を読む』安岡正篤著 致知出版社>
全ての現象は
一つの “ 本質 ” から生じます
そしてそれは必然です
自分が幸福な日々を送りたいと願うなら、そうするための “ 本質 ” は一つです。
それは、自らの力、最善の行い、それらの全てを他者にために投入し、尽くすことです。
それにより、今度は周囲から応援や支援をしてもらえることにつながります。
ただし、すぐには現れません。
“ 本質 ” として覚悟しているか、それを続けられるか、試される時間が必要です。
悪事の罰もすぐには現れません。
例えば、何かを盗めば、数日後から数年後に自分の大切なものを失います。
鈍感なら気づかない、そんな形で災いが降り注ぎます。
それを短絡的に自分だけに生じた不幸と解釈し、恨みや愚痴を吐き出すのなら、今日の言葉のようにますます深みに陥ります。
明白で簡易な
“ 本質 ” をつかむこと
一度立ち止まり
自らの行いを省み
事の顛末を捉えること
善い行いも同じ
『 傳家寳 』
一 我が幸福は祖先の遺恵・子孫の禍福は我が平生の所行にある事已に現代の諸學にも明らかなり
二 平生己を省み過ちを改め事理を正し恩義を厚うすべし 百藥も一心の安きに如かず
三 良からぬ習慣に狎るべからず 人生は習慣の織物と心得べし
四 成功は常に苦心の日に在り 敗事は多く得意の時に因ることを覺るべし
五 事の前にありては怠惰、事に當って疎忽、事の後に於ては安逸、是れ百事成らざる所以なり 天才も要するに勤勉のみ
六 用意周到なれば機に臨んで惑うことなし 信心積善すれば變に遭うて恐るゝことなし
七 不振の精神・頽廢せる生活の上には何物をも建設する能はず 永久の計は一念の微に在り
昭和甲辰四月佳日 安岡正篤 謹撰
今年も甲辰の年です。
前回の甲辰は1964年(昭和39年)、第18回のオリンピックがアジア初となる東京で開催されました。
また、東海道新幹線も開通しました。
昨年直感したこと
いよいよ今年
関東に大きな地震が発生するのでは
杞憂であればと願いつつ
備えは周到でなくてはなりません