人情の識有り、物理の識有り、事体の識有り、事勢の識有り、事変の識有り、精細の識有り、濶大の識有り。此れ皆兼ぬべからざるなり。而して事変の識は難しと為す、濶大の識は貴しと為す。〔事変〕
(事変の識。事勢はいわば大観した語で、それを個々の事実に即していえば事変に外ならない。事勢は常に事変に満ちておる。そこで事勢のエネルギーはどういう風に変化するか、これを把握する識、事変の識がまた要るわけです。
例えば公害が今日のような勢いで進んでいくと、この世界・われわれ人間はどういう風に変わるだろうか。みんなこれが恐いわけです。最近頻々と地震がある。そこでこれは何か大きな異常・異変の前触れではなかろうかとあっちこっちで盛んに議論されておる。そこらが人間の関心の存するところです。
これを的確に知るのが事変の識であります。しかし浅薄な理知だけでは容易に知ることができない。)
<出典:『呻吟語を読む』安岡正篤著 致知出版社>
昨年末から
令和六年には
何か大きな変化がありそうだと
感じていました
経済面では、株価の大きな上昇が話題になっています。
また、石川県では元旦に能登半島地震が起き、翌二日には羽田空港での民間機と海保機の衝突事故、先週にはJR東日本の停電を起因とする新幹線の終日運休など、多くの事件や事故が生じています。
令和六年は
まだひと月も経っていないのですが
個人的には、人生最大のイベントと言っても過言ではない祝い事があり、大変嬉しく、感動しました。
幸福な時間を過ごせたことに対して、全ての方々や事物に心から感謝する次第です。
しかし、その前後には飛行機の欠航による新幹線への変更や、決して少額ではない金銭的損失も伴いました。
さらにその後、高熱で丸二日ほど、飲めず食えずの苦しい思いもしました。
新年の最初の月で
私そのものが
大きく揺さぶられた感触です
一月もまだ数日残っています。
まだ安心することはできませんが、昨年末に感じた胸騒ぎはどうやら現実化しているようです。
過去にも似たような経験があります。
過去においては、基本的な姿勢として、身構え、慎重な姿勢で事に当たるよう心掛けていました。
今回もそれは大事であると感じています。
しかし
今回は何かが違う
実はそんな思いも持っています
苦難や逆境も生じるかもしれませんが、良いことも増えるような気がします。
順境逆境、良悪など、綯交ぜの状態から、徐々に明るい兆しが見えてくるのではないでしょうか。
30年強深く沈んでいた我が国、今年こそ陰から陽への転換点の年になりそうな気がします。
個人的にも、何か違った展開につながるかもしれないと感じています。
慎重かつ大胆に
恐れるばかりでなく
勇気をもって
日々挑んでいきたい
また
“ そうすべき時 ”
なのだと感じます
一人ひとりの人生に事変は生じ、事変の識が求められます。
事変を捉えて、いかに良き人生へのきっかけとするか、いかに危険なものから身を守るか。
対処法を探しても、既知の知識としては存在しません。
宇宙、大自然、天道、これらの流れとその方向性を感じ取るしかありません。
大雑把に鷲摑みし、丁寧に繊細に手当てしていくことが必要です。
人がもつ五感
さらには第六感まで
自らの感性を磨き高めることが
極めて重要となる時期を迎えていると感じます