子曰わく、晏平仲善く人と交わる。久しくして人之を敬す。
(先師が言われた。
「晏平仲は交際の道をよく心得ていた。久しく交わっても、益々人は彼を敬った」)
※一説、久しく交わっている人をも、敬って変わらなかった。
※晏平仲、斉の名太夫。晏は姓、嬰は名、仲は字、平は諡)
<出典:「仮名論語」伊與田覺著 致知出版社>
交際とはなかなか難しいものです。
仲の良い人だけで集まることには特に問題はないでしょうが、多くの人と分け隔てなく交際することは、誰にでもできることではありません。
しかし、交際上手な人はいます。
何がコツなのでしょうか
自分をことを大事にしてくれる人、大切に扱ってくれる人は慕われるでしょうし、敬われるのでしょう。
では、どうすれば他人を大切に、大事に扱うことができるのでしょう。
想定すると、やれなくはなさそうです。
しかし、現実に他者と対面すると、ことはそう簡単ではありません。
相手の印象、語る言葉によって、自分の気持ちが変化します。
相手の言動に応じて、真意は何か、何を言いたいのか、と頭で考え始めてしまいます。
相手の言葉を把握しようとすればするほど、その人を大らかに気持ちで受け止めることが困難になってきます。
注意したいのは、相手の一つ一つの言葉は、その人が選んで発してはいますが、その人の考えや感情を正確に表現しているかというと、必ずしもそうではないということです。
よほど慎重に言葉を選んでも、自分の思いや心情を正確に表現することは困難です。
よって、一つ一つの言葉に囚われて頭で対処するのではなく、その人全体を見て、姿勢、表情、身振り手振り、声の張り・高低・大小などから印象を捉え、気持ちで受け止めることが交際において大切なことなのでしょう。
五感で探る相手の本音や真意
―希望、楽しみ、義務、好意、正義
悲しみ、恨み、排他、悪意、策略―
それを感じて受け止める
― 共感、称賛、慰め、憐み、励まし ―
相手を柔らかく包み込むよう
温かく
心・感情で触れ合うこと
交際上手になるには
人物を見抜く眼力が必要です
人の悩みの九割は人間関係とのこと
上手な交際で人間関係を良くできれば
ほとんどの悩みは消え去ります
人物を見定める目を養いたいものです