子曰わく、徳は弧ならず、必ず隣有り。
(先師が言われた。「報いを求めず陰徳を積んでいる者は、決して一人ぼっちではない。必ず思わぬところにこれを知る者がいるものだ。」)
<出典:「仮名論語」伊與田覺著 致知出版社>
思うに、日本人の9割以上の人は間違いなく善人でしょう。
そして、機会があれば徳を積むことが必要だとも感じているはずです。
ただ、その機会やきっかけが見つけられない、あるいは見つけようとしていないのかもしれません。
徳が感じられる人を見ると、心の中で徳の大事さが思い出されます。
そしてその人に親近感を覚え、できる協力はしようという気持ちになります。
今日の言葉は必然です。
徳という周波数に合致する人が
あなたの周りに数多くいるはずです。
社会全体に、あと少し徳を積むということへの意識が高まれば、そういう基盤が根付けば、多くの人が積極的、能動的に自らの徳を高めようとするでしょう。
すると、日本人の9割以上の人々は本当の仲間同士になります。
隣近所の顔さえ知らないという状態もなくなるはずです。
そして、断絶、排除、差別、暴力などという稚拙な感情や行動が消え去ることになるでしょう。
私たちは誰しも、平和で幸せに生きていきたいと願います。
ただ、そのためには自らを成長させねばなりません。
自らが成熟することでのみ
平和の礎を築き守ることができる
自らが成熟することでのみ
自らの幸せを感じることができる
「世の中の法律や制度を如何に変えてみても、
イデオロギーを如何に振り廻してみても駄目である。
人間そのものを何とかしなければ、
絶対に人間は救われない。」
〔二月二十八日〕
<出典:「安岡正篤一日一言」安岡正泰監修 致知出版社>
自らを救うために
自らを何とかするために
今日もまた一段
自らの視座を高めましょう。