子曰わく、君子は言に訥にして、行に敏ならんと欲す。
(先師が言われた。「君子は、たとえ口は重くても、行いはきびきびしようと思うものだよ」)
<出典:「仮名論語」伊與田覺著 致知出版社>
語りが拙かろうが、重かろうが、少なかろうが
反対に饒舌であろうが、軽かろうが、多かろうが
それは重要ではなく
大事なことは「行い」です。
いずれはやらなくてはならない事
しかし、面倒だから、不得手だから、気が乗らないから
などと自分に言い訳しながら先延ばししてしまう。
誰にでも少なからず経験があるでしょう。
しかし、そういう事柄は必ずと言っていいほど、後でさらに厄介な事態を招きます。
結局、なんでもっと早くやらなかったのかと、自分を責めることになります。
仕事では、新たな事柄が入ってきたとき
今これをやっているからあとで対処しようと
先の予定に入れてしまったら
その日になるとやる気は半減しています。
一番良いのは、新たな事柄が入ってきたとき、とにかくそれに神経を集中し、ゴールイメージが描けるところまで路線を引くことです。
新鮮なうちに取り組む方が、必ず速く、かつ良い内容で進められます。
多くの先人が実行することを重視しています。
「今日一日の実行こそが人生のすべてである。
人生は夢と祈りと実行以外にはない。」
「人生にとって最も望ましいことは、
とにかく実行することである。
しかも今日から実行することである。」
〔平澤興:元京大総長〕
「わが道はもっぱら至誠と実行にある。
わが道では才知・弁舌を尊ばない。
(~ここからのカッコ内は意訳~才知・弁舌では、人は説け、鳥獣もひょっとして欺けるかもしれないが、草木は欺けない。それに対してわが道は至誠と実行だから、米麦野菜、うりでもなすでも蘭でも菊でも、みんな繁栄させるのだ。)
およそ世の中は、知恵があっても学があっても、
至誠と実行とでなければ、事はならぬものと知るべきだ。」
〔二宮尊徳:農政家〕
とにかく大事なことは実行することであり、
のんきに評論などしていてはダメということです。
「英雄とは、自分のできることしかしない。
凡人とは、できることもしないで、
できないようなことを、
ただ望んでおるだけである。」
〔ロマン・ロラン:仏人作家〕