子曰わく、約を以て之を失う者は鮮なし。
(先師が言われた。「つつましくして、行き過ぎないように心掛けると、失敗する者は少ない」)
<出典:「仮名論語」伊與田覺著 致知出版社>
強い自己主張や目立とうとする言動は
多くの場合受け入れられず
自らの価値を低めてしまいます。
では、単に大人しくしておけば良いということでしょうか。
確かにそれも処世術のひとつでしょう。
場の雰囲気に合わせる、空気を読むというわけです。
ただし、これは自らを相対的な立ち位置に置いた行動です。
自分というものは、自分にとって、間違いなく絶対的な存在であるはずです。
自分の周囲に存在する人、物、事柄、これらが相対的存在となります。
この相対的な存在という領域に、自らが自らを置いてはいけません。
天上天下唯我独尊
この宇宙で唯一の存在である自分
その自分の人生を良く生き抜くこと
周囲にある相対的存在に惑わされず
自らの道をただひたすら歩む人生
これが天命ではないでしょうか
そうであれば、相対的存在との間に日々生じる様々な状況への処置としては、“的当”で良い塩梅が最適です。
つつましく、行き過ぎないことを心がけること、これはつまり些末の問題にわざわざ波風を立てないようにすることであり、自らの歩みの中に障害や雑音を生み出さないようにすることです。
地位や名誉や成果は澱
集団は靄
組織は画布
この世界
光り輝くただ唯一の自分を生きましょう