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COLUMNSブログ「論語と算盤」

一を貫く

2022年5月31日

のたまわく、しんや、みちいつもっこれつらぬく。そうわく、。子ず。門人もんじんうて曰わく、なんいいぞや。曽子曰わく、ふうの道はちゅうじょのみ。

(先師が言われた。「参(曾子の名)よ、私の道は一つの原理で貫いているよ。」

 曾先生が「はい」と歯切れよく答えられた。先師は満足げに出て行かれた。他の門人が「どういう意味ですか」と問うた。

 曾先生が答えられた。「先生の道は、まごころ(忠)からなるおもいやり(恕)だと思うよ」)

<出典:「仮名論語」伊與田覺著 致知出版社>

 

 

 

孔子の門弟は三千人いると言われています。

  有名なところでは孔門十哲こうもんじってつとされる十人がおり、

    頭脳明晰で商才に優れたこう

      ガサツながらも勇敢で決断力のある子路しろなどは個性的です。

 

そんな中、そうはどちらかというとややのんびりした性格で、

特段の鋭さや秀逸さはなかったようです。

 

ただし、儒教で重視される「考」(親孝行)が厚く、

孔子の教えを真っ向から受けて実行しようとする純真さがあり

孔子は大いに目をかけていたようです。

 

なお曾子は、中国古典のしょきょう、この四書のうちの「大学」の著者です。

 

 

 

 

「一を貫く」というのは、強い言葉であり、重い言葉です。

 

 

時代の変化、身近な周囲の変化、世界情勢の変化

変わり流れるこの世の中で、一を貫いて生きることは至難です。

 

 

自らの信念を打ち立て、坐して一を貫く姿勢

周囲からは容赦ない矢が飛んでくるでしょう。

 

 

それは、喜怒哀楽なのかもしれず、艱難辛苦ばかりかもしれません。

 

 

 

しかしそれでも一を貫いて生きることで

自らの生きてきた証を得られ

人生の本質を掴むことができるはずです。

 

 

 

逆の生き方もあります。

 

時代の波に乗る、臨機応変に自らの立ち位置を変える生き方

 

  傷つかないように、火の粉から身をかわし、儲け話に飛びつく

    人よりも多く、人よりも早く、人よりも安全に

 

野生動物の生存競争の様相

 

 

これを肯定するのなら

  本能的機能に束縛された生き方となり

    自らの名誉欲のために他国に侵略するようなやからと変わりません。

 

 

 

私たちの真の進化は

 

自分の心をコントロールする力の習得ではないでしょうか。

 

 

一を貫く生き方

 

周囲がどうであれ、心すべき、生きる姿

 

 

 

「どうも人生などというのは難しいですけれども、一言で言えば人生とは自己との対決だと、自分との勝負だと、私はそう思います。これは表面的な成長とかそういうことではなくて、本当にひとりの人間としては自分と競争をして、自分との勝負に勝てる人、これがやっぱり人間として立派な人間、人間として一番立派な生き方ではないかと考えたりしております。」

 

~平澤興一日一言 自己との対決 十二月二十九日~

 

<出典:「平澤興一日一言」平澤興著 致知出版社>