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COLUMNSブログ「論語と算盤」

魂をみがく

2022年5月24日

道を行うにはそんせんの差別なし。つままんで言えば、堯舜ぎょうしゅんは天下に王としてばんまつりごとたまども、その職とする所は教師なりこうふう魯国ろのくにを始め、何方いずかたへも用いられず、屡々しばしば困厄こんやくい、ひっにて世を終えたまいしか共、三千のな道を行いし也。

(人としての道を行う、正しく生きるということに、身分の高い低いとか、職業や貧富などの区別はまったく関係ないものである。

 昔のことを言えば、古代中国の堯・舜は国王としてあらゆる政治を行ったのだが、もともと二人の本質は教師、教育者であった。

 孔子は魯の国をはじめ、政治家としてはほとんど用いられず、何度も困難な目に遭い、庶民として一生を終えたが、三千人と言われるその弟子たちは、皆その教えに従って正しく生きるということを実践したのである。)

<出典:「西郷南洲遺訓」桑畑正樹訳 致知出版社>

 

 

 

正しく生きることは

 

身分や貧富、職業や学歴など

何の差別も受けることなく

 

誰にでもできる

 

 

堯や舜はもと教育者

孔子は三千の徒を導いた

 

 

正しく、人としての道に則った生き方を追求し、

そして実践し、自らを高めていく

ある時期、何かのきっかけで、人々が慕い、集まってくる

 

 

 

自らを高めるには、わずらわしさのない自分になることが必要です。

今日の言葉の冒頭にある尊卑貴賤、これから脱せねばなりません。

 

 

苦境から脱するには、強い精神力が必要です。

一方、順境から脱することも容易ではありません。

 

 

裕福な家庭、身分の高い家柄、

 経済的成功、一定の地位、名誉

  程度や場面の違いはあるにせよ、多くがそこへの安住を良しとします。

 

 

やがて違和感にさいなまれるものの、もはやすがることしかできません。

 

 

人の道を行うこと、正しく生きること

これは誰にでもできる反面

真に追及しようとするなら

自らを全くの「素」にすること

 

 

この境地に至りたいものです。

 

 

 

「私たちは魂だけをもって来世に行く。

   財産も名誉も持っていけない。

      一人で旅立たなければならない。

         勲章は、より美しくなった魂、心の輝きだけなのである。」

 

<出典:「稲盛和夫一日一言」稲盛和夫著 致知出版社>

 

 

 

誰にでもできる

 

人としての最高の幸福

 

それは自分を高めること、自分の魂を美しく磨くこと