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COLUMNSブログ「論語と算盤」

良い上下関係を築く

2021年8月31日

定公ていこうう、きみしん使つかい、臣、君につかうること、これ如何いかにせん。孔子こたえてのたまわく、君、臣を使うにれいもってし、臣、君に事うるにちゅうを以てす。八佾はちいつ第三〕

(定公[魯の君主]が先師に尋ねられた。

  「君が臣を使い、臣が君につかえるのに、どうすればよいか」

 先師が答えられた。

  「君は礼を以て臣を使い、臣はまことを以て君に事えれば宜しいと思います」)

<出典:「仮名論語」伊與田覺著 致知出版社>

 

 

家庭から学校、そして職場や習い事など、あらゆる場面に上下関係が存在します。

 

そのあり方については、相手を尊ぶ態度で接したいものです。

 

 

 目上の者が目下に指示などをするとき、「礼」のある態度が求められます。

 

目下の者をかろんじて、礼など必要ないとするなら、

目下の者も同様に、「単に先に生まれただけでしょ」と、心の中で軽んじます。

 

 こうなってしまうと、組織・集団としての機能が十分に発揮できません。

 

 ちなみに「礼」とは、慣例に基づいた作法や規範のことであり、「聖人(王者)が規定したものであること、内容が天下に一律であること、万人にその内容が行き渡ること、忠孝思想と背馳はいちしないこと」が条件とされています。

(引用元:「儒教入門」土田健次郎著 東京大学出版会)

 

 

 目下の者についても同様であり、目上の配慮にきちんと対応することが欠かせません。

ただし、盲目的に指示に従うのではなく、異論があれば丁寧に確認することも「忠」の精神でしょう。

 

 目上がきちんと礼をもって接しているのに、

目下の者が「忠」の無い対応を取れば、

目上の心中で間違いなく下層に位置付けられます。

 

 

 紀元前8千年ごろの農業革命から1800年前後の産業革命を経て今日、

上下関係は常に重視されてきました。

 

 昨今、「礼」、「忠」とは言えないような服装や態度が散見されますが、短期的な現象です。

 

そう考えられない安易さは、自らをおとしめてしまいかねません。

よくよく注意が必要です。

 

 

後悔、先に立たず

 

 

栄枯盛衰、栄えればやがて枯れ、若さはやがて老います。

 

 

 歳を重ねたときに、もっと後輩や部下を伸ばせなかったかと、後悔しても始まりません。

 

 若い人は、千載一遇の出会いにきちんと対応できなかったら、自らを恥じ入ることになります。

 

 

 

「遠きをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す」(二宮尊徳)

 

 

目上の者、目下の者、ともに良くなるような関係、

 

皆で心掛け、日本の良い文化を再認識したいものです。