家電量販業界の3回目です。
今回は、「稼ぐ力」の分析です。
取り上げる指標は、EBITDA、EBITDAマージン、ROEとなります。
なお、各指標についての説明はこちらです。
【EBITDA】
〔EBITDA=営業利益+償却費〕
トップはヤマダHDです。
特に2021期は営業利益の増加度合いが大きく、相当に拡大しました。
直前期の2022期の営業利益は下がりましたが、償却費は増えています。
2番手はケーズHDです。
2021期、2022期の償却費はほぼ同等であり、営業利益の増減に伴った動きになっています。
続いてエディオンです。
前2社同様に、営業利益の変化に応じて2021期は拡大、2022期は減少となっています。
最後はビックカメラです。
直前期に拡大した主因は営業利益が1.5倍に膨らんだ点です。
他の3社との動きの違いは、決算月の違いによる影響がありそうです。
【EBITDAマージン】
〔EBITDAマージン=EBITDA÷売上高〕
トップはケーズHDです。
4期間全てでトップであり、高いレベルを維持しています。
2番手はヤマダHDです。
2019期は最下位でしたが、その後上昇しており、2021期と2022期のレベルはかなり高くなっています。
続いてエディオンです。
最後にビックカメラです。
【ROE】
〔ROE=親会社株主に帰属する当期純利益
÷{純資産-(新株予約権+非支配株主持分)}〕
トップはケーズHDです。
2021期は14%超とかなり高いレベルです。
直前期も落としてはいますが、10%以上と良好な水準です。
直前期は、純資産が微増する中、親会社株主に帰属する当期純利益が前年比73.7%へと低下しました。
なお、経営指標としてROE10%以上を目指すとしています。
2番手はヤマダHDです。
他の指標でも見られますが、2020期から上昇しており、トップのレベルをうかがう位置取りとなってきています。
直前期は純資産が微増しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益が前年比97.6%と下支えされたため、低下度合いが抑制されました。
なお、目標とする経営指標としてROE10.0%以上としています。
続いてエディオンです。
他の指標でも見られたように、4期間とも安定的に推移しているのが特徴です。
最後はビックカメラです。
2019期は極めて高い良好なレベルでしたが、そこから2期連続で大きく落ち込みました。
直前期は前年から2ポイント超上昇させています。
もともとの実績は高いため、今後の反撃に期待が高まります。
今回、特に気になったのは
ビックカメラの直前期の業績良化でした。
今回の「稼ぐ力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「資本活用力」を見ていきましょう。
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