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COLUMNSブログ「論語と算盤」

家電量販業界-1(2022)

2022年7月25日

今回から家電量販業界を取り上げます。

 

取り上げる会社は次の4社です。

 

株式会社ヤマダホールディングス

株式会社ビックカメラ     

株式会社ケーズホールディングス

株式会社エディオン      

 

ビックカメラのみが8月決算であり、他の3社は3月決算です。

よって、「2022決算期」というように表記します。

 

 

1回の今回は「成長力」を確認します。

 

取り上げる実績値は、売上高推移営業利益推移

総資産推移従業員数推移です。

 

 

売上高推移

 

 売上高トップヤマダHDです。

直前期の売上高は、前期比92.4%の16,194億円となりました。

2期連続で増加していましたが、直前期では低下しました。

事業は多面的であり、次の5つのセグメントに分けられています。

デンキ事業

  直前期の売上高・・・前期比85.5%の1兆2,849億円

住建事業

  直前期の売上高・・・前期比149.8%の2,631億円

金融事業

  直前期の売上高・・・前期比146.2%の21億円

環境事業

  直前期の売上高・・・前期比104.8%の146億円

その他事業

  直前期の売上高・・・前期比93.9%の546億円

なお、目標とする経営指標として売上増加率5.0%以上としています。

また、「YAMADA HD 2025 中期経営計画」の初年度として、2023年3月期の売上高を1兆6,940億円(前年同期比104.6%)と見込んでいます。

 

 2番手はビックカメラです。

直前期の売上高は、前期比98.4%の8,341億円となりました。

決算期が相違する影響もあるかもしれませんが、4社中唯一直近2期連続で低下しています。

事業は物品販売事業が中心です。

物品販売事業

  直前期の売上高・・・前期比98.3%の8,212億円

BSデジタル放送事業

  直前期の売上高・・・前期比105.7%の113億円

その他の事業

  直前期の売上高・・・前期比97.9%の17億円

 

 続いてケーズHDです。

直前期の売上高は、前期比94.3%の7,472億円となりました。

2期連続で拡大した後、直前期で減少しましたが、4社の中では最も減少度合いが小さくなっています

当社は、セグメント情報を記載していません。

なお、「中期経営計画(2020.03~2024.03)」において、2024.03期の売上高を8,100億円としています。

 

 最後はエディオンです。

直前期の売上高は、前期比92.9%の7,138億円となりました。

2期連続で拡大した後、直前期で低下しました。

当社もセグメント情報を記載していません。

商品区分別で前年以上の販売実績があったものは、携帯電話事業(前年比121.5%)住宅設備事業(前年比107.0%)となっています。

 

 

営業利益推移

 

 営業利益のトップヤマダHDです。

2期連続で拡大した後、直前期では下げました。

ただし、2021期の伸び率は240.2%と驚異的です。

直前期が前年比71.4%となっているものの、絶対額は2019期や2020期を大きく上回っています

セグメント別には以下のとおりです。

デンキ事業・・・前期比65.6%の562億円

住建事業・・・前期比159.5%の74億円

金融事業・・・前期比143.8%の4億円

環境事業・・・前期比150.7%の12億円

その他事業・・・3億円で、前期の欠損から黒字へ転換

なお、「YAMADA HD 2025 中期経営計画」初年度として、2023年3月期の営業利益を739億円(前年同期比12.5%増)と見込んでいます。

 

 2番手はケーズHDです。

2期連続の拡大の後、直前期で下げています。

当社においても、2021期の増大率が相当に大きく、直前期は下げたものの金額的には過去をかなり上回っています

直前期では、販管費を前年比94.4%の1,693億円と抑制し、営業利益額を418億円としています。

なお、「中期経営計画(2020.03~2024.03)」において、2024.03期の営業利益を490億円としています。

 

 続いて、エディオンです。

上昇と下降が交互に現れていますが、推移としては上昇基調です。

直前期の営業利益の減少要因として、売上高の減少、およびエディオン京都四条河原町店等の新店舗開店費用の影響による販管費の一時的増大をあげています。

 

 最後がビックカメラです。

2期連続で低下しましたが、直前期は4社中で唯一の拡大となり、加えてそのレベルが151.0%と相当高くなっています。

営業利益の上昇についての記載はありませんが、損益計算書から売上原価の低減が奏功していることがわかります。

なお、セグメント別の記載はありません。

 

 

総資産推移

 

 最大の資産額を誇るのは、やはりヤマダHDです。

直前2期連続で拡大しており、直前期においては4期中で最大規模になっています。

 

 2番手はビックカメラです。

直前期は縮小しましたが、4期中では2番目の規模となります。

 

 続いて僅差でケーズHDです。

2期連続で拡大しており、直前期は4期中で最大の規模です。

 

 最後はエディオンです。

総資産の推移についても、拡大と縮小が交互に現れています。

総じて拡大基調にあります。

 

 

従業員数推移

 

 ヤマダHDが従業員数でも最大です。

直前期は減少しています。

 

 2番目に多いのはビックカメラです。

3期連続の増員です。

 

 続いてエディオンです。

当社も3期連続の増員です。

 

 最後はケーズHDです。

やはり、3期連続の増員となっています。

 

 

今回の「成長力」の順位による比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

今回は以上です。

 

次回は、収益性の中の「利益創出力」を見ていきましょう。

 

 

 

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