精密機械業界の2回目です。
今回は、売上高利益率からみる収益性で
「利益創出力」の分析です。
取り上げる指標は、総資本営業利益率、売上高総利益率、
売上高営業利益率、売上高当期純利益率となります。
なお、各指標についての説明はこちらです。
【総資本営業利益率】
〔総資本営業利益率=営業利益÷総資本(負債+純資産)〕
トップはHOYAです。
4期連続のトップで、全て18%台以上、直近では20%台になりました。
2番手はオリンパスです。
2021決算期に低下しましたが、総じて上昇傾向にあります。
続いてテルモです。
安定しているものの、僅かながらですが低下傾向にあるようです。
そしてニコンです。
2期連続で大きく低下しましたが、直前期では逆に大きく上昇しました。
【売上高総利益率】
〔売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益(粗利益)÷売上高〕
トップはHOYAです。
85%近辺で推移しています。
2番手はオリンパスです。
65%近辺での推移になっています。
続いてテルモです。
50%台前半での推移ですが、2期連続で低下しています。
そしてニコンです。
2期連続の低下の後、直前期で盛り返しています。
【売上高営業利益率】
〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕
トップはHOYAです。
2期連続の上昇であり、直前期では30%台に乗せています。
2番手はオリンパスです。
直前期で大きく伸ばし、2位になりました。
なお、目標とする経営指標の一つとして、「営業利益率20%超」を掲げています。
続いてテルモです。
直前期で微増しており、総じて安定的な推移となっています。
なお、成長戦略における収益性の目標として、「営業利益率:20%以上」を掲げています。
そしてニコンです。
2期連続で急落し、直前期で挽回しました。
【売上高当期純利益率】
〔売上高当期純利益率=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕
トップはHOYAです。
直近2期の業績が良好であり、直近では25%台に乗りました。
2番手はオリンパスです。
営業利益率同様、直前期の伸びが大きく、2位になっています。
続いてテルモです。
安定的であり、13%前後での推移となっています。
そしてニコンです。
ここまでの利益率同様に、直前期で急上昇しています。
今回、特に気になったのは、まずHOYAの各指標の高さです。
また、オリンパスの直前期の急上昇、
テルモの安定的な推移、ニコンの挽回というように
各社各様の特徴が際立っていると感じます。
今回の「利益創出力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
全指標で順位が同一となりました。
今回は以上です。
次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。
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