四大日々衰 心神夜々暗 幼児不勤学 老後雖恨悔 尚無有所益 〔實語教〕
四大日々に衰え、心神夜々に暗し。幼時勤学せざれば、老いて後恨み悔ゆといえども、尚所益有ること無し。
(意訳:年齢とともに体は衰えて、心も消極的になっていく。
幼いときに一所懸命勉強しなかったなら、歳をとって後悔したところで、どうにもならない)
<参考書籍:『實語教童子教 改版』馬喰町 錦耕堂山口屋藤兵衛板 解説>
勉強することの大切さ
誰でも理解はしているでしょう
しかし、若い頃に、一日の大半を勉強の時間に充てる人はそう多くありません。
現在の教育体系は、一人ひとりの学力の強弱を明らかにすることが目的になっているようです。
内容的にも現象へのアップローチが中心であり、知識や技術を高めることが主となっています。
反面、いかに生きるか、日々の営みにどう処していくかというような点については、ほとんど触れません。
このような勉強・教育では、心の深奥の領域に影響を与えることはないでしょう。
最も恐れるべきは
これらの教育体系の結果
持っている知識のみで
やっつけ仕事、やっつけ対処
こんなことしかできない人が増えることです
一方、社会人でも勉強する必要性が高まってきています。
実践している人も、過去に比較すると格段に増えています。
このような、生きていくため、より良い環境で生活していくために必要な学びは、〝 時務学 〟となります。
今日の言葉が対象にしているのは、このような〝 時務学 〟ではなく、いかに生きていくか、人としてどうあるべきかを学ぶ〝 人間学 〟ではないかと感じます。
幼少のころから
年長者から教えられ
現実に当てはめて試行し
ときには成功や失敗をし
その度に知恵を深めていく
長年積み上げてきた力
それが人間学です
様々な出来事にぶつかり、その経験をよく吟味し、なぜそうなったのか、どう処すべきだったのかを肌で感じて学んでいく。
このような現実社会の体験から、人としての正しい在り方を模索していく
一方、古典などの書物から先人の知恵を学び、自分のあり方を正していく
この積み重ねから得られる力は、机に座って勉強したり、暗記などで得られるものではありません。
誰かの評価を期待するのではなく
これで良いかと天に問い続け
自らを磨いていくこと
死に際において
満足感や納得感を得られる
真に価値のある
人としての一生ではないでしょうか