交友勿諍事 己兄尽礼敬 己弟致愛顧 〔實語教〕
友と交りて争ふ事勿れ。
己より兄には礼敬を尽せ。
己より弟には愛顧を致せ。
(友達とは争わないようにすること。自分より年上の者には礼儀と敬意をもって、自分より年下の者には愛情をもって接すること。)
<参考書籍:『實語教童子教 改版』馬喰町 錦耕堂山口屋藤兵衛板 解説>
友達との交遊は楽しいものであり
また人格育成にも影響を与えます
しかし、些細なことから争いごとが生じ、仲が悪くなることもあります。
それは損なことですが、仮に幼い年齢の者同士であれば、そのことに気付くことができません。
そのため江戸時代には、子供たちを正しく育てるために寺子屋で教えていたのでしょう。
また、年上や目上の人には、礼節と敬意をもって接することが大切です。
きちんと相手の立場を尊重し、日々精進、努力なされているという前提で触れ合うことです。
そういう態度で接すると、年長者の方もうかうかとするわけにはいかず、自ずと気が引き締まるものです。
つまり
単に上下関係に
厳しくするということではなく
お互いが
切磋琢磨する土壌を
培うことが重要なのです
次に、年下や目下の人には愛情をもって接することが大切です。
若年者は、年長者の知見には及ばないので、不安を感じ、自信も持てません。
そんな若年者に愛情を持って接すれば、若年者の側も安心し、信頼を寄せてくるでしょう。
そしてこのことは
相手の若年者に対して
自分もこういうふうな
年下への接し方をせねばならない
そういうことを体験として教えることになるのです
年上の者も年下の者も
なされた態度に含まれる
上に述べたような中核要素
つまり真の意味に気付いてこそ
自らを成長させることができます
ただし、中には気づけない人もいます。
そのため、理屈がわからずとも、身体に染み込ませる教育が必要であり、重要なのです。
さらに今日の教えは
決して幼少期だけの話ではありません
一生を通じて心得ておくべき事柄です
自分なりに考えを深めて
自らの生き方の参考にしていくことが
自分そして周囲を
より良い環境にしてくことでしょう