所謂國を治むるには、必ず先ず其の家を齊うとは、其の家教う可からずして、能く人を教うる者は之れ無し。故に君子は家を出でずして、教を國に成す。孝は君に事うる所以なり。弟は長に事うる所以なり。慈は衆を使う所以なり。
(八条目に「国を治むるには、必ず先ず其の家を齊う」とあるのは、自分の家の者を教えることができないで広く人を教えることの出来る者はいない。だから君子は家に在っても国人を教えることができるのである。
例えば家に在ってわが親に孝行を尽す心が君主によく事える本になるのである。兄や姉に従順であることが、世に出て年上や上司によく事える本になるのである。又妻子を慈しむ心は、民衆をよく使う本になるのである。)
<出典:『『大学』を素読する』伊與田覺著 致知出版社>
成人になれば家を出て
天下に一人飛び込み
一歩ずつ自分を確立していく
野心、大志、展望
多くの人に、自分の将来を見据えて燃えた、そんな時期があったのではないでしょうか
しかし、格好は良いかもしれませんが、修養という視点からは甘いということになります。
自分の住む家が世の中の縮図であり、そこから学び取ることが君子としての修養
初めて気づかされました。
小さい家族でも大家族でも、孝、弟、慈を学ぶことができる
家を飛び出て独りで暮らすというのは、このような修養に必要な機会を自ら捨てることになります。
やがて家族を持ったとき、齊える(整える)ことができるでしょうか
家を齊える、その素養に欠けていればできないでしょう。
家族内の問題が増えているのは、家を齊えられないから
日本をそういう国にしたのは
他ならぬ
いまの私たちかもしれません
親に心配や苦労をかけるばかりであっても、〝 孝 〟を学べば、親を安心させ喜ばせることができます。
自分を育ててくれた親に、どう計らえば〝 孝 〟なのか
それを理解することは、天下国家という、いわば「大家族」の中での貢献につながります。
兄や姉にどう計らえばいいのか
〝 弟 〟を理解できれば、目上の人と共に有意義な仕事ができるでしょう。
弟や妹、赤子に対しては慈しむ心で大切に触れ合うこと
〝 慈 〟を実践できれば、周囲の人と共感でき、ともに歩むことができます。
自分の家を齊える
それはすなわち
国を治めること
格物~致知~誠意~正心~修身
自分を磨き上げる過程を経て
この
〝 齊家 〟
人との関係の大本も
〝 徳 〟と〝 良心 〟
覚めたる人を神という
眠れる神を人という
(数学者 岡潔)
人にはもともと〝 良心 〟が眠っています
孝、弟、慈の良心に覚めた人、それはすなわち神
覚めずに眠っている間は、神であってもただの人
日本を
すばらしい国に
していかねばなりません
<参考:『『大学』を味読する 己を修め人を治める道』伊與田覺著 致知出版社>