大成は缺くるが若し。其の用敝えず。大盈は沖しきが若し。其の用窮まらず。大直は屈むが若し。大巧は拙きが若し。大辯は訥なるが若し。躁勝てば寒く、靜勝てば熱し。淸靜は天下の正と爲す。〔大成若缺章第四十五〕
(もっとも偉大な完成は、欠けているかのようにみえる。そうであってこそ、その働きがすたれることがない。
もっとも偉大な満ち満ち方というものは、かえって中ががらんどうのようにみえる。そうであってこそ、その働きが窮まることがない。
もっとも優れた真っ直ぐさ、これはかえって曲がっておるようにみえる。
もっとも偉大な技巧は、かえってへたなようにみえる。
最高の雄弁は、口べたのようにみえる。
陰陽の気でいえば、さわがしさが極度に達すれば、かえってこんどは寒くなる。
陰陽の気、これが静かなほうに偏って、それが窮まればこんどは熱が上がる。
しかしながら、これは陰陽の気についていえば、さわがしすぎても静かすぎても、病気のもとになるが、ただ、道の清らかな静けさこそ、天下の模範となるであろう。)
<出典:「老子講義録 本田濟講述」読老會編 致知出版社>
我が国の国歌
『君が代』
音楽的な見地からはかなり不安定な印象です。
特に、ハ調であるにもかかわらず、レの音(D)で終わっていることが特徴的です。
改めて口ずさんでみてください。
これで終了、とはならない感じです。
しかし、全体を通したメロディーは格調高く、私たちの心に根付いています。
愛が満ちている二人は、周りの人が心配しがちです。
衣食住、収入は大丈夫なのか。
お互い、相手だけが視界に入っている状態で良いのか。
しかし、愛以外の要素に気を配り始めると、お互いの愛の働きは弱まってしまうのでしょう。
芸術、文学に熱中する人。
周囲の人は、金にもならないことをしてどうなる、と感じがちです。
しかしそれこそが、尊い生の一コマなのでは。
質実剛健
周囲からは、美しく力強く映ります。
しかし、そのままで世を生き抜くには困難が伴います。
“今”は良いかもしれませんが、やがてポキリと折れてしまいかねません。
普遍の原理、天道、恒久の平和
“永遠”に焦点を当てたのなら
そこでの生き様は曲がっていてこそ
なのかも
器用な人の技、それはそのとき美しく、そして上手に見えます。
しかしながら、味がありません。
不器用な人が長年没頭して身に付けた技
重厚で趣が感じられる。
口数が多いこと、それは何も語らないことと同意です。
何の影響力もなく、誰の役にも立ちません。
重要な言葉を、丁寧に語る
世に役立つことであれば、その影響力は強固となります。
表面をなぞる素人
核心に楔を打ち込む玄人
両者の違いの根源を知ること
かくして
賢く振る舞おうとする臆病で弱い稚心を打ち払い
愚鈍に戻り
その道を掘り下げる
道が示す清らかな静けさに近づく
天道に沿うこと
尊い人生の一コマ
燃やし尽くしてこそ