業界売上高トップ4
有価証券報告書 財務分析
<精密機器業界・・・第3回>
第3回分析テーマ・・・稼ぐ力
分析指標値:EBITDA
EBITDAマージン
ROE
(各指標の説明はこちら)
【EBITDA】
〔EBITDA=営業利益+償却費〕
トップはHOYAです。
3期連続の拡大であり、4期間ともトップです。
内訳では、2期とも8割以上が営業利益となっています。
2番手は僅差でオリンパスです。
2期連続で急拡大しており、主因は営業利益が大幅にアップしたことです。
続いてテルモです。
直近2期連続で拡大しており、4社の中では償却費の割合が最も高くなっています。
そしてニコンです。
2022決算期で急増し、直近についても、その度合いは下がりましたが拡大しています。
【EBITDAマージン】
〔EBITDAマージン=EBITDA÷売上高〕
トップはHOYAです。
4期連続のトップであり、また高いレベルでの推移です。
直近は若干低下しました。
2番手はオリンパスです。
2期連続の上昇となっています。
続いてテルモです。
直近で2ポイント下げるなど、総じて低下傾向となっています。
そしてニコンです。
2022決算期で大きく上昇した後、直近は僅かながら低下しました。
【ROE】
〔ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷{純資産-(新株予約権+非支配株主持分)}〕
トップはオリンパスです。
2期連続での20%超であり、相当に高いレベルです。
当期純利益が2022決算期で大きく増大し、直近もそこから2割以上増えています。
直近では、純資産の伸びが当期純利益を若干上回りました。
2番手はHOYAです。
3期連続の上昇であり、直近2期連続で20%超となっています。
4期間において、当期利益と純資産がともに増大しており、前者の方が常に高い伸び率になっています。
続いてテルモです。
3期連続の低下とともに、10%を下回る推移になっています。
直近2期では当期利益と純資産の両方が増大していますが、後者の方が高い伸び率になっています。
なお、2021年12月に策定された5カ年計画において、ROE10%以上を掲げています。
そしてニコンです。
2期連続の上昇となっています。
直近では、当期利益が5ポイント強、純資産が3ポイント弱の上昇となっています。
なお、中期経営計画における2025年のありたい姿として、ROE8%以上を掲げています。
今回、特に気になったのは
HOYAの高く安定的な推移と
オリンパスの良化の勢いです。
今回の「稼ぐ力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「資本活用力」を見ていきましょう。
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