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有価証券報告書 財務分析
<ドラッグストア業界・・・第5回>
第5回分析テーマ・・・資金力
分析指標値:
手元資金推移
手元流動性比率
手元資金有利子負債カバー率
総資本営業CF比率
売上高営業CF比率
(各指標の説明はこちら)
【手元資金推移】
〔手元資金=現金預金+有価証券(短期保有目的)〕
最大はマツキヨココカラ&CO.です。
3期連続の増大であり、直近では2020決算期の3倍以上の規模になっています。
2番手はツルハHDです。
直前期で急減しています。
次回見ますが、営業CFが前年から98%ほど減少し、極めて少額になっています。
続いてコスモス薬品です。
直前期は増大しましたが、過去2期のレベルを下回っています。
そしてウエルシアHDです。
年度ごとに上下している格好です。
【手元流動性比率】
〔手元流動性比率=(現金・預金+有価証券)÷(年商÷365)〕
トップはマツキヨココカラ&CO.です。
直前期は僅かに低下しましたが、月商1ヶ月分を超える規模を維持しています。
2番手はツルハHDです。
直前期の急落により、月商1ヶ月分を切るレベルになりました。
続いてコスモス薬品です。
過去2期は4週間分ほどありましたが、直近2期は3週間分に満たないレベルです。
そしてウエルシアHDです。
直近2期は10日程度と極小のレベルです。
もっとも、イオン㈱が親会社なので、何かあっても当面心配はないと言えます。
【手元資金有利子負債カバー率】
〔手元資金有利子負債カバー率=(現金・預金+有価証券)÷有利子負債〕
トップはマツキヨココカラ&CO.です。
4期連続の実質無借金経営であり、さらに指標値は上昇し続けています。
2番手はコスモス薬品です。
同じく4期連続の実質無借金経営ですが、指標値は2期連続で低下しています。
特に直前期で急落していますが、これは前掲のように手元資金こそ増えているものの、有利子負債が前年の3倍近くに膨らんだためです。
続いてツルハHDです。
3期連続で低下していますが、実質無借金経営の状態としては問題ないレベルです。
そしてウエルシアHDです。
3期連続の低下であり、特に直近2期は100%を下回ったことで、実質無借金経営の状態ではなくなりました。
【総資本営業CF比率】
〔総資本営業CF比率=営業CF÷総資本〕
トップはコスモス薬品です。
2021決算期で急落しましたが、その後2期連続で上昇しています。
2番手はウエルシアHDです。
過去2期連続で約7ポイントずつと大きく下げていましたが、直近は逆に8ポイント近くの上昇となりました。
続いてマツキヨココカラ&CO.です。
過去2期連続で低下していましたが、直近は3ポイント強上昇しました。
4社の中では比較的安定した推移です。
そしてツルハHDです。
直近2期連続で急落しています。
【売上高営業CF比率】
〔売上高営業CF比率=営業CF÷売上高〕
トップはマツキヨココカラ&CO.です。
3期連続で上昇しています。
2番手は僅差でコスモス薬品です。
直近2期連続での上昇です。
続いてウエルシアHDです。
前掲の指標と同様に、直近で急上昇しています。
そしてツルハHDです。
直近2期は急落しています。
今回、特に気になったのは
マツキヨココカラ&CO.の圧倒的な強さです。
今回の「資金力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「投資力」を見ていきましょう。
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