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COLUMNSブログ「論語と算盤」

ドラッグストア業界-2

2023年10月5日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<ドラッグストア業界・・・第2回>

 

 

2回分析テーマ・・・利益創出力

分析指標値:総資本経常利益率

     売上高総利益率

      売上高営業利益率

       売上高当期純利益率

 

(各指標の説明はこちら

 

 

総資本経常利益率

〔総資本経常利益率=経常利益÷総資本(負債+純資産)〕

 

 トップウエルシアHDです。

ただし、直近2期連続で低下しています。

経常利益は伸びていますが、総資本の拡大がその度合い以上になっているせいです。

なお、総資本経常利益率ではありませんが、中期経営計画の経営指標として、2026年2月期の売上高経常利益率を5.0%で計画しています。

 

 2番手は極めて僅差でマツキヨココカラ&CO.です。

2022決算期は経常利益が増加しましたが、合併によって総資本が大きく拡大したため指標値は低下しました。

ただし、直近の2023決算期では経常利益のさらなる増加によって大きく上昇しています。

 

 続いてツルハHDです。

過去2期連続で大きく低下した後、直近では反転して上昇しています。

直近では、総資本が減少しつつ経常利益が増加しています。

 

 そしてコスモス薬品です。

2021決算期では極めて良好でしたが、その後2期連続で低下しました。

総資本が毎年拡大する中、経常利益が減少したり増加したりと変動しています。

 

 

売上高総利益率

〔売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益(粗利益)÷売上高〕

 

 トップマツキヨココカラ&CO.です。

3期連続の上昇であり、売上高の上昇と合わせて力強さが感じられます。

 

 2番手はウエルシアHDです。

直近では、原価の伸び率が売上高より大きくなっており、やや低下しました。

 

 続いて僅差でツルハHDです。

直近2期連続で上昇しています。

売上高の増減度合いに準じて原価も増減しています。

 

 そしてコスモス薬品です。

4社中では低いレベルですが、安定的に3期連続で上昇しています。

 

 

売上高営業利益率

〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕

 

 トップマツキヨココカラ&CO.です。

2期連続での低下の後、直近ではかなり大きく上昇しました。

なお、グループ経営目標として、2026年3月期の営業利益率を7.0%で設定しています。

 

 2番手はツルハHDです。

当社も2期連続の低下の後、直近で上昇しています。

なお、20226月に公表した中期経営計画に基づき、2025年5月期の営業利益率目標5%の達成を目指しています。

 

 続いてウエルシアHDです。

直近の2期は連続で低下しています。

 

 そしてコスモス薬品です。

当社も直近2期連続での低下となっています。

 

 

売上高当期純利益率

〔売上高当期純利益率=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕

 

 トップマツキヨココカラCO.です。

ただし、直前期では低下しています。

これは、売上高経常利益率および同税金等調整前当期純利益率が7.0%前後であるものの、法人税等および法人税等調整額が前年より嵩んだためです。

 

 2番手はコスモス薬品です。

高位置ですが、2期連続で低下しています。

前掲した営業利益率の2期連続での低下に準じ、経常利益率および税金等調整前当期純利益率、そして当指標も低下している状況です。

 

 続いてツルハHDです。

過去2期連続で低下しましたが、直近は4社中で唯一の上昇となっています。

直近における営業利益率の上昇に準じ、経常利益率および税金等調整前当期純利益率、そして当指標も上昇しました。

 

 そしてウエルシアHDです。

2期連続での低下です。

当社においても、営業利益率の2期連続低下に準じた流れの結果となっています。

 

 

今回、特に気になったのは

マツキヨココカラ&CO.

圧倒的な強さでした。

 

 

今回の「利益創出力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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