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COLUMNSブログ「論語と算盤」

タイヤ業界-2

2023年6月15日

業界売上高トップ4

有価証券報告書 財務分析

 

<タイヤ業界・・・第2回>

 

 

2回分析テーマ・・・利益創出力

分析指標値:         

   総資本税引前当期利益率

売上高総利益率 

売上高営業利益率

 売上高当期純利益率

(各指標の説明はこちら

 

 

総資本税引前当期利益率

〔総資本税引前当期利益率=税引前当期利益÷総資本(負債+純資産)〕

※ 3社がIFRSのため、4社とも経常利益の代わりに

税引前利益で統一しています。

 

 トップTOYO TIREです。

4社中唯一、2期連続の伸長で、2期とも10%超です。

落ち込んだ2020期を除くと、総資本の活用度合いとしては相当良好です。

 

 2番手はブリヂストンです。

2期連続の伸長です。

2019期は4社中でトップでしたが、2020期は極端に低下しました。

過去のレベルに復元している状況です。

 

 続いて横浜ゴムです。

前述の2社と比べると、直前期で低下した点が残念です。

 

 そして住友ゴムです。

過去2期連続で上昇していましたが、直前期では大きく低下しました。

 

 

売上高総利益率

〔売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益(粗利益)÷売上高〕

 

 トップTOYO TIREです。

2021期でトップとなり、直前期は低下したものの高いレベルです。

35%近辺であった過去2期に対して、今後40%近くのレベルを維持できるかがポイントとなりそうです。

 

 2番手はブリヂストンです。

2番手とは言え、4期とも40%近くの実績を安定的に維持しています。

しっかりした原価管理体制の存在がうかがえます。

 

 続いて横浜ゴムです。

30%台前半の推移であり、直前期も4社中で唯一の上昇です。

力強さが感じられ、また安定的に推移しています。

 

 そして住友ゴムです。

2期連続の低下であり、直前期は2019期に対して5ポイント以上落ちています。

利益の根源である粗利益が稼げなくなっており、収益性が全般的に弱まっている状態です。

 

 

売上高営業利益率

〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕

 

 トップブリヂストンです。

2020期を除いて10%台を維持しています。

本業の強さが感じられます。

 

 2番手はTOYO TIREです。

過去2期連続で上昇し、2021期では13%超となりましたが、直前期で急落しました。

なお、中期経営計画(2021年起点、5カ年計画)として、連結営業利益率目標=14%超(達成時期=2025年度)を掲げています。

 

 続いて横浜ゴムです。

2021期で12%超まで急上昇しましたが、直前期は反動なのか急落しています。

 

 そして住友ゴムです。

過去2期連続で上昇して5%超になりましたが、直前期で急落しました。

 

 

売上高当期純利益率

〔売上高当期純利益率=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕

 

 トップTOYO TIREです。

2021期で混戦状態になった3社のうち、直前期での低下度合いが小さかった当社がトップとなっています。

最終利益率が10%前後というのは良好な収益性といえます。

 

 2番手はブリヂストンです。

この4期は上下動が激しくなりました。

2019期はトップ、2020期は4社中唯一の最終損失、2021期で急上昇によりトップ、直前期で2位という推移です。

国際的な展開であるが故、新型コロナなどの特殊環境下では、需要の変動に相当振り回されてしまうのかもしれません。

 

 続いて横浜ゴムです。

当社も上下動が激しくなっており、2021期で大きく良化した反面、直前期では元のレベルに戻ったような状態です。

 

 そして住友ゴムです。

過去2期連続で上昇の後、直前期では純損失になりかねないレベルまで低下しました。

 

 

今回、特に気になったのは、

TOYO TIRE収益性の良化状態でした。

 

 

今回の「利益創出力」の順位による

比較レーダーチャートは以下のとおりです。

 

 

 

今回は以上です。

 

次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。

 

 

 

 

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