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有価証券報告書 財務分析
<電子部品業界・・・第5回>
第5回分析テーマ・・・資金力
分析指標値:手元資金推移、手元流動性比率、
手元資金有利子負債カバー率、
総資本営業CF比率、売上高営業CF比率
(各指標の説明サイトはこちら)
【手元資金推移】
〔手元資金=現金預金+有価証券(短期保有目的)〕
トップはTDKです。
3期連続の増加であり、その度合いも大きくなっています。
2番手は京セラです。
2期連続で低下していましたが、直前期では増加しました。
続いて村田製作所です。
3期連続の増加ですが、直前期はほぼ前年レベルとなっています。
そして日本電産です。
他の3社に比べると、約半分の2千億円レベルでの推移になっています。
【手元流動性比率】
〔手元流動性比率=(現金・預金+有価証券)÷(年商÷365)〕
トップはTDKです。
直前期は売上高が大きく、分母となる日商が膨らんだため低下しました。
2番手は京セラです。
直近2期はトップと僅差での推移になっています。
続いて村田製作所です。
当社を含め、上位3社の直前期は3ヵ月弱分というレベルです。
そして日本電産です。
直前期では低下し、1ヵ月強分となりました。
【手元資金有利子負債カバー率】
〔手元資金有利子負債カバー率
=(現金・預金+有価証券)÷有利子負債〕
トップは京セラです。
2019.03期と2020.03期は、数値が大きすぎてグラフで示せていません。
直前期は、有利子負債の約4.3倍の手元資金残高になっています。
2番手は村田製作所です。
有利子負債が直近2期連続で比較的大きく減少したのに加え、手元資金も増したことから、当比率が大きく上昇しました。
続いてTDKです。
直前期では、長期借入金の増加により当比率がやや低下しました。
そして日本電産です。
有利子負債は、長期・短期ともに2020.03期で比較的大きく増大し、その後の増減は小幅です。
一方、現金預金の動きはやや低下傾向になっています。
【総資本営業CF比率】
〔総資本営業CF比率=営業CF÷総資本〕
トップは村田製作所です。
直近3期間は15%台を維持する推移となっています。
2番手はTDKです。
2020.03期は11%台でしたが、直近2期間は大きく低下しています。
続いて京セラです。
3期連続の低下となっています。
そして日本電産です。
2021.03期は10%台に届きそうなレベルでしたが、直前期では大きく下げています。
【売上高営業CF比率】
〔売上高営業CF比率=営業CF÷売上高〕
トップは村田製作所です。
2番手は京セラとなりました。
続いてTDKです。
そして日本電産となります。
今回、特に気になったのは、
日本電産の相対的な資金量の少なさ、
および営業CF創出力の低さです。
今回の「資金力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「投資力」を見ていきましょう。
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