業界の売上高トップ4の上場企業
有価証券報告書の財務面の分析
<オフィス家具業界・・・第2回>
第2回分析テーマ・・・利益創出力(売上高利益率からみる収益性)
分析指標値:総資本経常利益率、売上高総利益率、
売上高営業利益率、売上高当期純利益率
(各指標の説明サイトはこちら)
【総資本経常利益率】
〔総資本経常利益率=経常利益÷総資本(負債+純資産)〕
トップは、オカムラです。
4期間を通じて上下変動が少なく、安定した推移となっています。
直近では、総資本がほぼ前年並みの中、経常利益は113.7%と伸長しました。
2番手は、内田洋行です。
2019年度と2020年度は特需のおかげで大きく伸長しました。
しかし直近は、4社中で唯一の低下となりました。
続いて、コクヨです。
2期連続で低下した後、直近では上昇しています。
そしてイトーキです。
2期連続の上昇ですが、値としてはやや低空飛行になっています。
なお、中期計画「RISE ITOKI 2023」における数値目標として、経常利益59億円を掲げています。
【売上高総利益率】
〔売上高総利益率(粗利益率)=売上総利益(粗利益)÷売上高〕
トップはコクヨです。
安定的な推移であり、直近では36%台に乗せています。
なお、2024年度を最終年度とする第3次中期経営計画の目標数値として、売上総利益1,437億円が掲げられています。
2番手は僅差でイトーキです。
2019年度は下げましたが、直近2期間は36.0%を維持しています。
続いてオカムラです。
2期連続で微増した後、直近では若干ながら低下しました。
そして内田洋行です。
特需のあった2019期と2020期は低下しています。
【売上高営業利益率】
〔売上高営業利益率=営業利益÷売上高〕
トップはコクヨです。
2期連続で低下しましたが、直近で急上昇しています。
なお、2024年度を最終年度とする第3次中期経営計画の目標数値として、営業利益率7.6%が掲げられています。
2番手は僅差でオカムラです。
3期連続の上昇となっています。
なお、2025年3月期(2024年度)における定量目標として、売上高営業利益率7%以上を掲げています。
続いて内田洋行です。
2019年度から直近まで、3.6%ラインを維持しています。
そしてイトーキです。
2期連続の上昇であり、その度合いは比較的大きくなっています。
なお、中期計画「RISE ITOKI 2023」における数値目標として、営業利益率4.5%を掲げています。
【売上高当期純利益率】
〔売上高当期純利益率
=親会社の所有者に帰属する当期利益÷売上高〕
トップはオカムラです。
直近2期連続の上昇ですが、概ね1ポイントずつと上昇度合いが大きくなっています。
2番手はコクヨです。
2020年度の落ち込みが大きく、やや乱高下している感があります。
続いて内田洋行です。
直近2期は2.0%台に乗せてきています。
そしてイトーキです。
2019年度と2020年度が、2期連続の最終赤字となっています。
しかし、直近の復元度合いは大きく、今期以降が期待されます。
今回、特に気になったのは、オカムラの安定的な推移でした。
今回の「利益創出力」の順位による
比較レーダーチャートは以下のとおりです。
今回は以上です。
次回は、「稼ぐ力」を見ていきましょう。
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